Ol' Man River

Words by Oscar Hammerstein II, Music by Jerome Kern.
(1968年発表) *1







(原題直訳 「老いたる男たる河」) *2







歌詞は、次のURLから、
http://www.lyricsera.com/358718-lyric-Jeff+Beck-Ol+Man+River.html







From The Jeff Beck Group album, "Truth".  *3

名作アルバム度 ☆☆☆☆☆



アルバム「トゥルース」(ジェフ・ベック・グループ)より





Also on the Ray Charles compilation album, "Ray Charles Sings For America".

推奨アルバム度 ☆☆



レイ・チャールズ)より






Also by The Beach Boys from the film soundtrack album, "Fantastic Mr.Fox". *4

名作アルバム度 ☆☆



ビーチボーイズ)より








名曲度 ☆☆ *5










邦題「オール・マン・リヴァー」 (ジェフ・ベック・グループ) *6






Old man river,
老いたる男たる河
That old man river,
あの年老いた男たる河は
He don't say nothin',
彼は何も言わない
But he must know somethin'
だが、彼は、何かを知っているはずだ
That old man river,
あの老いたる男たる河は
He just keeps rolling along.
彼は絶えずひたすらはるばると流れていく




He don't plant tater's,
彼はジャカイモの種を植えたりしない
And we all know we don't pick cotton. *7
また、おれたちが綿摘みをしたりしないのも、
おれたちみんなが知ってのことだ
But them that plant 'em,
だが、そうした植えられたものなど
Are soon forgotten,
やがては忘れられてしまうんだ
That Old man river,
あの老いたる男たる河は
He just keeps rolling along,
彼は絶えずひたすらはるばると流れていく
Oh, yes, he does.
おゝ、そうだ、そうなんだ




You and me, we sweat and toil,
おまえたちも、このおれも
おれたちは汗し、そして骨折り働く
Our bodies all naked *8
そのおれたちの体は、みんな裸で
And racked with pain,
そして痛苦に苛まれ、
Now listen!
いいか、聞くんだ!
Lift that barge,
あの荷船(の荷)を揚げるんだ
You'd better, tote that bail,
さっさとするんだ、梱包を運ぶんだ
And if ya' get a little drunk,
それで、おまえたち、軽く酒でも飲んだりしたら
You'll land in jail.
おまえは牢獄にしょっぴかれることになるだろうよ




I'm so weary,
おれはひどくうんざりしてるんだ
And sick of tryin',
そう、がんばるにも厭気(ルビ=いやけ)がさしたぜ
I'm tired of livin',
おれは生きているのにくたびれてしまった
But afraid of dyin'.
さりとて、死ぬのは恐くてな
That, that god-darn' old river,
あの、くそいまいましい老いたる河よ
He just keeps rolling along.
やつはひたすらはるばると絶えず流れつづけていきやがる
Keep on rollin' along.
はるばると流れつづけていくだけだ




Keep on rollin' along.
ずっとどんどんと流れつづけていくがよい
Old man river don't you stop your way.
老いたる男たる河よ、
おまえの行く道を止めることなかれ
Keep on runnin' from the north, the south,
流れつづけろ、北から、南から
The east or west,
東から、あるいは西から
You gotta rollin'
おまえは流れていかなくてはな








Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 070310









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では、つづけて1927年のミュージカル「ショー・ボート」の初演時に歌われたきょうのこの歌のオリジナル・ヴァージョンを聴いてみましょう。

*1:きょうのこの歌の初出は、ジェローム・カーンとオスカー・ハマースタイン・ジュニアの1927年12月ブロードウェージーグ不リード劇場で初演のミュージカルの名作「ショー・ボート」の中の人気の歌で、1928年にポール・ホワイトマン楽団が(ビング・クロスビーの歌をフィーチャーして)ナンバー・ワン・ヒットとしている。このミュージカルは、その後も再演を繰り返し、映画化も1928年(これはミュージカルの映画化ではなく、原作小説からの直接の映画化だそうだ)、1936年(ジェームズ・ウェール監督、アイリーン・ダンアラン・ジョーンズ主演)1946年(これは作曲者ジェローム・カーンの半生を描いた「Till the Clouds Roll By」という映画でその中でこのミュージカルの舞台が劇中劇として描かれているんだそうです。)、そして、いちばんの名作とされる1951年のMGM映画(ジョージ・シドニー監督、キャスリン・グレイソン、ハワード・キール主演、邦題「ショウボート」(なお、どの国でもラジオなどでかかる場合は、このMGM映画のサウンドトラック盤(MGMスタジオ・オーケストラ)の音源がよくかかっているようだ。(きょうのこの歌「オールマン・リバー」はウィリアム・ウォーフィールドが歌っている))と行われ、この歌はいまではロシア民謡「ボルガの舟唄」のアメリカ版wとも言われまでに親しまれている。

*2:この歌の古いかたちでは「Dere's an ol' man called de Mississippi,」(ミシシッピィと呼ばれるおいぼれがおったんじゃ)と歌われているように(ミュージカル「ショーボート」では)その舞台となる大いなるミシシッピ河が歌われている。

*3:このアルバムからは、すでに「ロック・マイ・プリムソウル」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20080108 が(原曲というか同じ曲というべき「ロック・ミー・ベイビー」として)ここで紹介されていますので、よろしければどうぞ♪

*4:2007年公開のアメリカ映画(ウェス・アンダーソン監督、ジョージ・クルーニー主演、日本未公開?)のサウンドトラック盤でビーチボーイズは他に「英雄と悪漢」が使われている。他にバール・アイヴスやローリングストーンズ(「ストリート・ファイティングマンズ」)、ボビー・フラー・フォーも。

*5:もちろん、オリジナルの/を考慮すれば☆5つの名曲とすべきだろうが。

*6:ロッド・スチュワートのボーカルをフィーチャーしたジェフ・ベック・グループによるこのトラックは、ミュージカルの舞台で歌われたものとは違い、(多少の歌詞の異同はあるとはいえ)おおむね、1928年にビング・クロスビーのボーカルでヒットしたポール・ホワイト楽団によるものに拠っているようで、この1928年の同楽団によるヒット以降、アル・ジョルソン(1944年)、フランク・シナトラ(1944年、1946年、1963年)、トニー・ベネット(1959年)、サム・クック(1960年)、レイ・チャールズ(1963年)、チャーリー・リッチ(1964年レターメン(1965年)、シラ・ブラック(1965年)、パット・ブーン(1966年)、テンプテーションズ(1967年)、ルー・ロウルズ(1968年)など(それ以降のレコーディングされたものを含めて)、いずれも、この歌詞がスタンダードとなっているようだ。 

*7:ここは通常のヴァージョンに照らせば、「And we all know he don't pick cotton」(「彼が綿の実を植えないことは、おれたちみんなも知っている」)と歌うのが筋だろう。「we」も「he」音韻的に問題はないので見過ごし(聞き逃)されがちだが、(これを変えることで原曲の厳かさが多少なりとも損なわれていることを思うと)意図的というよりも単なるハズミによるミスだろうとわたしはみている(聞いている)。

*8:通常のスタンダードでは「naked」ではなく、「body all achin'」(からだ全部が痛む)と歌われている。