Lightning Strikes (Not Once But Twice)

Words & Music by The Clash.
(1980年発表)







(原題直訳 「落雷(一度だけではなく二度までも)」) *1








歌詞は、次のURLから、
http://www.lyricstime.com/clash-the-lightning-strikes-not-once-but-twice-lyrics.html









From The Clash album, "Sandinista! ".

名作アルバム度 ☆☆☆☆



アルバム「サンディニスタ!」(クラッシュ)より






名曲度 ☆







邦題「ライトニング・ストライクス(電光一閃! おんぼろニューヨークを直撃)」 (クラッシュ)










Now lightning strikes in old New York
いま、稲妻が おいぼれたこのニューヨークを打ちつける
It may be dark but I wanna talk
暗闇になってしまうかもしれないが、おれは語りたい
It might rain, it might snow
雨になるかもな、雪かもしれない
Too many things I got to know
ものすごいたくさんのことを
おれは知らなきゃならいんだ




If this is spring then it's time to sing
これがもし春なら、歌でも歌うときだがな
Never mind the l'il birdies wing
ちっちゃ小鳥の羽根みたいなのは気にするな
Look out, look out, old New York
見ろ、見ろ、見るんだ、おいぼれたニューヨークめ
New York's coming an' New York talks
新しいニューヨークがやって来るぜ、
そう、新しいニューヨークが語るんだ




Hey!
ヘイ!
Strike!
ストライキだ!
Not once...
一発だけじゃなく・・・
Strike!
叩きつけるんだ
But twice!
二発目をな!




Get out your money
おまえのカネを引き出すんだ
Peel a slab
舗装を剥がせ
Roll some notes an' hail a cab
紙幣をいくらか巻き上げて、タクシーを呼びな
Drive in church, drive in back
教会に乗りつけて、クルマで戻って来るのさ
Drive down Seventh in a tank
戦車に乗って7番街をドライブだ




Take in the sights, feel the breeze
景色の中に出て、そよ風を感じよう
See New York's one and only tree
ニューヨークの唯一にして無二の樹木を見に行こう
It can be found in garbage park
そいつは生ゴミ公園で見れるだろうよ
But don't inspect it after dark
けどよ、日が暮れてからは
探しに行ったりしちゃダメだ




Strike!
ストライキ
New York!
ニューヨーク
Lightning!
稲妻だ
Not once but twice.
一回っきりじゃなく、二度までも




Accidental hike in the transit strike
交通機関ストライキ中には、行き当たりバッタリのハイキング
Roller skate or ride a bike
ローラースケートか自転車に乗って
Three to a car,
3人いたらクルマだな
Brooklyn Bridge
ブルックリン・ブリッジさ
You won't get far if you're privileged
アンタが特権階級の人間なら、遠くまでは行けねえよ




Graffiti Jack sprays in black
落書きジャックが黒でスプレーする
An Englishman, can he read it back?
イギリス人には、これを声に出して読み上げられるかな?
Deli Joe. he ought to know
惣菜屋のジョーのやつは思い知るべきさ
He runs the gang on Pastrami Row
あいつはパストラミ街でギャング団をやってるんだ




Strike!
叩きつけろ!
Lightning
雷を
strike!
ストライキだ!
New York
ニューヨークを




Because glass to glass, street to street
ガラスにはガラスを、通りには通りをってことで
Buildings touch St.Peter's feet
ビルが聖ペテロの脚に接している
From car to bar,
クルマからクルマへ
Prez to Shah
プレジデントから大王へ
Everything is in the jar
ありとあらゆるものがジョッキの中にある




The four winds blow cos the four winds know
世界の風が吹くのは、世界の風が知ってるからだぜ
Takes a special hustle to make a roll
カネをつくるには特別にガムシャラにやらなきゃな
Honey girl on her feet
甘く可愛い女の子が自分の脚で立っている
I wish everything to make her sweet
おれは願うのさ
ありとあらゆることやものが
あのコをステキにしてくれることをな




Now
さあ
Strike!
叩きつけろ!
Strike, strike onece or twice!
ストライキだぜ、
一度か二度はストライキ
OK, so roll !
オーケー、そら行け!




Y'all
皆の者よ
Serious
本気だぜ
Y'all
すべての諸者




*2
From Harlem!
ハーレムから
Strike one!
一発かませ!
Lightning strikes
落雷を




And we got a penthouse block
そして、おれたちはペントハウスのある区画をものにした
On every door I already knocked
どのドアも すでにおれがノックした
Too many police in New York
ニューヨークには警官が多すぎるぜ
Somebody lying under every stone
どの石の下にも誰かが寝てるんだ
Everything that a man could need
人間にとって必要になりそうなものは
In a bag down by my knee
すべて、おれのこの膝の上の袋の中に入ってるぜ
That looks good,
かっこいいねえ
This ain't got seeds
種子は入っちゃいねえぜ
Cheaper than booze down in Bowery
バワリーで酒飲むよりも、まだ安上がりだ



Yeah
イェーッ
Lightning strike!
落雷だ!
Old New York!
おいぼれニューヨーク!
Everything's light!
すべては軽い明るい光だぜ!
Strike!
叩きつけろッ!




Hey, c'mon, such a night
おい、カモン、こんな晩だぜ
I'll see y'all when the lightning strike
おれは、雷が落ちたときに おまえらみんなと会うとしよう
A polaroid caught in the act
そのさいちゅうに撮ったポラロイド
You're married too and that's a fact
あんたも結婚してるんだな、
そして、それは確かな事実
But I won't peek and I won't squeeze
だけど、おれは剥いたりしないぜ
そう、おれは絞るんだ
Down by the trucks on Christopher Street *3
クリストファー・ストリートでの交渉の中でな
It's Cuban Day
きょうはキューバ人の日だ
Oi Vey *4
あららー
Chinese New Year let's call it a day
中国人の旧正月だ、きょうは 仕事は もうおしまい




Look out
見ろよ
Lightning strike
雷が落ちたぜ
Hey
おい
Tootsie!
売りのコンパニオン!
Strike!
打つんだ!
Strike!
ストライキを!





Strike!
ストライキだ!
Lightning!
稲妻だ!
Yeah
イェーイ




Hey, Chi man!
おーい、「気」の先生!




That melody is Puerto Rican
あのメロディーはプエルトリコ人だな
Hey Chi man is what he's speaking
よお、「気」の中国人、あいつ、何て言ってるんだ?
An' there's the road down into London Town
そう、ロンドンの街に入る道があるんだ
Where many cars get broken down *5
多くのクルマがブッ壊れてしまうところでな
It's the Westway from Ladbroke Grove *6
ラドブロク・グローブのとこからのウェストウェイだよ
Runs down to Old Hounslow *7
オールド・ホンスローへと通じている
Just thought telephone
ちょっと電話のことを考えた
I'd mention the new extention *8
おれはその新たな拡張を持ち出そうとしてるんだ
That run's down the 59th street intersection *9
それが59丁目通りの交差点に行き着くのさ
Did you hear the news y'all?
おまえら、みんな、あのニュースを聞いてるかい?
London Town on the Broadway! *10
ブロードウェーにロンドンの街があるんだぜ!




Strike!
ストライキだ!








Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 022410

*1:タイトルの「ライトニング・ストライクス」そのものは(「稲妻=lightning」が「打ちつける=strike」ということでの)「落雷」ということだが、ジョー・ストラマーの歌=声が聴く者に気づかせてくれるのは、その「落雷」というタイトルが「電力スト」(=ストライキ=strike)による停電状態と二重写しになった「ストライク=ストライキ」という語のダブル・ミーニングを示唆していることだ。そしてパンク・ロック世代のイギリス人はもちろんのこと、当時、イギリスに暮らしていたある年齢以上のすべての人間にとって「ストライキ」という語は、とりわけ1978年の暮れから79年の初めにかけての(労働党のキャラハン政権下における)俗に「不平の冬(=The Winter of Discontent)」と呼ばれる(自動車や運輸関連全般、さらに医療、ゴミ処理や清掃関連全般にわたる関連全組合による)長期のストライキとは切り離せないものとなっているが、ましてや、クラッシュのこの歌が発表されたのは1980年のことである。「ストライク」という語からすら「ストライキ」(という意味の「ストライク」を思ってしまうのはごく当然のことだろう。(歴史は、この「不平の冬」の過激なストライキへの幻滅から同年5月の総選挙でマーガレット・サッチャーという(わたしの見るところでは20世紀最大級の優れた政治家をリーダーとした)保守党政権を誕生させることとなり、イギリスは3期11年にわたるこのサッチャー政権の期間に(それこそ日本の小泉が口先だけでできなかった)「聖域なき構造改革」を断行、資本主義に不自由な国から見事に「自由な資本主義国」として生まれ変わり、高度資本主義に相応しい小さな政府を実現する。

*2:このあたりから、ネット上には、なかなかすべてを正確に拾った歌詞が見つからず、何度も聴い返しては聴きとっているが なかなか手間がかかり、まだ途中ですので、みなさんもご自身で聴いてみて、補ったり直したりして教えてくださいなッ。てなことを、ここを再開後はずっと丹念にやってるので(きょうのこの曲はそんなでもねえですが)、実は翻訳以前の原歌詞の英語からして、ここでは世界で一番音源に則した歌詞(ないしは、もっとも音源に則したものに近い歌詞)が得られるところなのですぜ、というのも、いずれ世界はw発見することになるであろうゾーンw!

*3:クリストファー・ストリートは、この当時のニューヨークの有名なハード・ゲイ・シーン、つまり、マッチョな同性愛者のたまり場だったところ。

*4:これは(欧米のユダヤ人たちの)イディッシュ語の間投詞で失望を表す。

*5:次のラインの「Ladbroke Grove」とは音韻的に「Westway」とは(自動車専用道路ということでの)意味上の関連から(たぶん)思いついたフレーズ(と思われるの)で、さして深い意味は考えることもないだろう。いつも言うが歌詞はまずお耳であるのココロック♪

*6:ラドブロォク・グローブはロンドン北西部の長い通りで、近くには蚤の市で有名なポートベロー・ロードもあり、(わたしの個人的な印象ではニューヨークのセント・マークスプレースにもいくぶん通じる印象のある ちょっと住んでみたくなるところで)毎夏、恒例のノッティングヒルカーニヴァルの行列が行われるのもこの通り。クラッシュが結成されたのもこの界隈だとのこと。また、1960年代後半から1970年代中盤にかけてロンドンで人気のあったピンクフェアリーズもこの地区のコミュニティ・バンド的な活動が盛んだった。ウェストウェイは、そのラドブロック・グローヴを横切るかたちになっている1970年にできた中央分離帯のある高架の自動車専用道路のことで、次のラインに出て来るオールド・ホーンズロウやシェファーズブッシュなど(まあ、かつてのザ・フーの縄張りですねwという)西ロンドンと都心部を結ぶことから「西の道」と呼ばれることになったのだろうタブン。そして、亡きクラッシュをフーテージから構成した2000年公開のドキュメンタリー映画のタイトルが、まさにこの「ウェストウェイから世界へ」 Westway to the World (ドン・レッツ監督)というものでしたね。

*7:も、西ロンドンの通り。

*8:路線の新たな延長や周辺地域の併合による都市の拡大のことか、いずれにせよ、この歌のこの時点でジョー・ストラマーが企んでいるのはロンドンとニューヨークをつないでしまうことなのだと薄々感づきながら先を聴くとしよう。

*9:話はまたニューヨークに戻っている。59丁目通りという名の通りはロンドンにはない。

*10:おそらくニューヨーク市の大停電とロンドンの長期の半ゼネスト状態という「都市=機能の停滞」状況の現出に両都市を重ねてみたのでしょう。そして、実はそれこそが「落雷による大停電」と「ストライキ」を重ねてみるというこの歌のゲームのゴールだったりもするのかもん!