Look At Me, I'm Sandra Dee

Words & Music by Jim Jacobs and Warren Casey. *1
(1978年発表)








(原題直訳 「わたしを見て、わたしはサンドラ・ディーなのよ」 ) *2 *3








歌詞は、次のURLから、
http://www.stlyrics.com/lyrics/grease/lookatmeimsandradee.htm








From the original film soundtrack album, "Grease".
(Sung by Stockard Channing.)


名作アルバム度 ☆☆



「グリース」 (オリジナル・サウンドトラック)








名曲度 ☆☆








邦題 「私はサンドラ・ディー」 (ストッカード・チャニング) *4









Look at me,
わたしをごらんよ
I'm Sandra Dee,
わたしはサンドラ・ディーなのよ
Lousy with virginity
純潔なんかにこだわっちゃってカッコ悪いったらありゃしない
Won't go to bed till I'm legally wed,
法律上でちゃんと結婚するまでは、ベッドになんか行かないわ
I can't,
わたしにはできないわ
I'm Sandra Dee
わたしってサンドラ・ディーだもん




Watch it,
こころしといてね
Hey, I'm Doris Day,
ほら、わたしってドリス・デイだからね *5
I was not brought up that way
わたしはそんなふうには育てられてきてないの
Won't come across,
ご期待には沿えないわ
Even Rock Hudson lost his heart to Doris Day
ロック・ハドソンだってドリス・デイには振られてるのよ




I don't drink or swear,
わたしは、お酒も飲まないし、汚い言葉も口にしません
I won't rat my hair,
背伸びしたりはしませんよ
I get ill from one cigarette
わたしは煙草一本だけでもアタマが痛くなっちゃうんだもの
Keep your filthy paws off my silky drawers.
あなたの不潔なケダモノじみたそのあんよを
肌触りのいいわたしの下着に近づけたりはしないでよね
Would you pull that crap with Annette?
そういう ふざけた真似はアネット相手にしててちょうだい *6




As for you, Troy Donahue,
あなたに言ってるのよ、トロイ・ドナヒュー *7
I know what you wanna do
あなたがしたいことぐらい、わたしはわかってるわよ
You got your crust,
図々しいヒトね、あなたって
I'm no object of lust,
わたしは性欲の対象なんかじゃありませんからね
I'm just plain Sandra Dee
わたしは、単純明快、サンドラ・ディーなのよ




Elvis, Elvis, let me be,
エルヴィス、エルヴィス、お願いよ、
Keep that pelvis far from me
その骨盤(=ペルヴィス)をわたしからしっかり遠去けといてよ*8
Just keep your cool,
ちゃんとお行儀よくしててよね
Now you're starting to drool
あらあら、あなた、ヨダレが垂れてきちゃってるじゃない
Hey, fungu, I'm Sandra Dee
ほらほら、ヤらしい黴菌さん、わたしはサンドラ・ディーなんですからね











Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 051009










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みんなからこんなふうにからかわれていたサンディも、
やがて映画の終わり近くなって、
自分自分に疑問を抱くようになって歌うのが、
サンディ自身による「私はサンディ」・・・・。


リゾたちが歌う「私はサンディ」が
(実際は三人称である彼女を)「わたしは」と歌っていたのとは対照的に
オリヴィア・ニュートン=ジョンが歌うこちらの「私はサンドラ・ディー」では、
歌の後半で、サンディが自分自身に向けて「あなたは」と問いかけ、言い聞かせるように歌っている。



では、次にそちらのほうも聴いてみましょう・・・・・。

*1:きょうのこの歌が挿入歌となっている1972年のブロードウェー・ミュージカル「グリース」の作者のふたり。このミュージカルは、後述するように1978年に何曲か新たに曲を加えてオリヴィア・ニュートン=ジョンジョン・トラヴォルタの主演で映画化され、その年の世界的な大ヒット作となった。

*2:1950年代後期のハイスクールのティーネージャーたちの不器用な恋のすれちがいぶりを描いたミュージカル映画「グリース」(ランダル・クレイザー監督、ジョン・トラボルタオリヴィア・ニュートン=ジョン主演)の挿入歌。主演のオリヴィア・ニュートン=ジョンが扮する純真な女の子サンディのあまりの品行方正ぶりに辟易したストッカード・チャニング扮するクラスメートの女の子リゾをはじめとする仲間たちが彼女にイラ立ちながら揶揄して歌うのが、きょうのこの歌「私はサンドラ・デー」。

*3:サンドラ・ディーは、日本で言ういわゆる「清純派」女優、1950年代終わりから1960年代初めにかけて映画「避暑地の出来事」などで人気を博したハリウッド女優。きょうのこの歌「私はサンドラ・ディー」とは、つまり「わたしは清純派」というコノテーション(本来の意味とともにさらにそれが含意する意味が共示的に示されること)とともに聴くべき歌のタイトルとなっている。

*4:劇中で「ピンク・レディーズ」を名乗る少女たちの遊び仲間のひとり、リゾの役に扮したストッカード・チャニングのほかにディーディー・コン(フレンチィ)、ダイナ・マノフ(マーティ)、ジャエイミー・ドナリー(ジャン)も一緒に歌っている。

*5:男優で言えばマーロン・ブランドジェームズ・ディーン、女優で言えばマリリン・モンローモンローやジェーン・マンスフィールドといった新時代のアメリカの幕開けを告げる奔放でワイルドなセンセーショナルなスターたちとは対照的に生真面目で健全な、クリーンな役柄とイメージで「オール・アメリカン・ガール」と呼ばれ、人気を博した1950年代から60年代に活躍した歌手でハリウッドの大スター。やはり、この歌に出て来るハリウッドの男性スターのロック・ハドソンとは1961年の映画「恋人よ帰れ」で共演している。きょうのこの歌のタイトルになっている女優のサンドラ・ディーは、さながらジュニア版のドリス・デーといった映画史的な位置づけができるかもしれない。なお、わりと最近、ここでもドリス・デイのヒット曲「先生のお気に入り」を紹介しているので、よろしければ、そちらもどうぞ http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070226

*6:「アネット」は、ウォルト・ディズニー・プロの人気TV番組「ミッキー・マウス・クラブ」の枠の中で1957年から58年にかけて放映されていた連続テレビ・ドラマで、親のいない貧しい田舎娘のアネットが裕福な伯母夫婦の家に引き取られて、転校してきた街のハイスクールで、いろいろと困難な目に遭いながらもみんなとうまくやっていく姿を描いていたもので、「グリース」の中でのサンデーも転校生であり、周囲から浮いた存在であることなど、両者には共通する点があるようだ。

*7:映画「避暑地の出来事」でサンドラ・ディーの恋人役を務めた当時の人気俳優。「グリース」のニュートン=ジョンとトラボルタも夏休みのビーチで初めてで知り合って恋におち、新学期になって、たまたま彼女が同じ学校に転校してきたというストーリーになっている。

*8:このミュージカルの舞台となっていた時代はエルヴィス・プレスリーが登場し、爆発的な人気を誇っていた時代でもあるわけだが、それまで優雅なポーズをとって歌う既成の歌手たちと違って、激しく腰をふりながら全身で歌うエルヴィスのロックンロールは、その強烈さから、セクシーすぎて社会風紀上よろしくないなどを理由に人気TV番組(「エドサリヴァン・ショー」)に出演した際には上半身しか映してもらえなかったりなど、アタマの堅いマスコミや世の中などから(骨盤を意味する)「ペルヴィス」pelvis と呼ばれて揶揄されたり、批判されるなどしていましたとさ。