The Final Cut

Words & Music by Roger Waters.
(1983年発表)



(原題直訳 「最期のカット」)




From The Pink Floyd album, "The Final Cut".
名作アルバム度 ☆

「ファイナル・カット」 (ピンク・フロイド) *1




歌詞は、次のURLから
http://www.oldielyrics.com/lyrics/pink_floyd/the_final_cut.html




邦題 「ファイナル・カット」 (ピンク・フロイド*2








Through the fish eyed lens of tear stained eyes
魚眼レンズをとおして、涙の滲んだ目で
I can barely define the shape of this moment in time
ぼくは時の中におけるこの瞬間のかたちを
かろうじてはっきりさせてみることができる
And far from flying high in clear blue skies
そして
高々と飛翔した澄みわたる青き大空にから遠く離れて
I'm spiralling down to the hole in the ground where I hide
ぼくは錐揉み状に自分が姿を隠す大地の穴の奥へと降下していく



If you negotiate the minefield in the drive
もし、きみが進路の地雷原を抜けて
And beat the dogs and cheat the cold electronic eyes
犬どもを打ちのめし、冷徹な電子の監視の目を欺いて
And if you make it past the shotgun in the hall
そして、廊下のショットガンをうまくかわせたなら
Dial the combination. open the priesthole
組み合わせ番号をダイアルして
隠し通路への入口を開くとよい
And if I'm in I'll tell you what's behind the wall
そして、もし、ぼくが中にいたら
きみに壁の中にあるものを話してあげよう
There's a kid who had a big hallucination
そこにはすごい幻覚を見ているガキがいるんだ
Making love to girls in magazines
雑誌に載ってる女の子たちと寝たりしては
He wonders if you're sleeping with your new found faith
そいつは、きみが新たに見つけた自分の信じられる男と
寝てるのかどうかを知りたがる
Could anybody love him?
こんなやつを人は好きになるだろうか?
Or is it just a crazy dream?
それとも
これはただの気違いじみた夢なのだろうか?




And if I show you my dark side
そして
もし、ぼくが自分の暗い面をきみに見せたら
Will you still hold me tonight
それでも、きみは
今夜、ぼくを抱いてくれるかい?
And if I open my heart to you
それで、もし、ぼくが
きみに心を開いて
And show you my weak side
ぼくの弱い面を明らかにしてみせたら
What would you do?
きみはどうする?
Would you sell your story to Rolling Stone?
その話を「ローリング・ストーン」誌にでも売り込むかい?
Would you take the children away?
子供たちを連れて出て行くかい?
And leave me alone?
ぼくはひとりおいてくかい?
And smile in reassurance
そしてほっとしたような笑顔
As you whisper down the phone
きみは電話口で囁く
Would you send me packing?
ぼくに荷物を送ってくれるかい?
Or would you take me home?
それとも
ぼくを家に連れて行ってくれるかい?




Thought I oughta bare my naked feelings
ぼくは自分の裸の感情を剥き出しにすべきだと思ったんだ
Thought I oughta tear the curtain down
カーテンを引きちぎるべきだと思ったんだ
I held the blade in trembling hands
震える手でぼくは剃刀の刃をつかんだ
Prepared to make it but just then the phone rang
やり遂げる用意はできたのだが、ちょうどそのとき電話が鳴った
I never had the nerve to make the final cut
ぼくにはどうしても
最後のカットを入れる度胸がなかったのだ






Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞






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※アルバム「ザ・ウォール」収録除外曲


・「What Shall We Do Now?」
  http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050817
   (映画版とライヴ・アルバムに収録)
・「The Last Few Bricks」 
   (インストゥルメンタル、ライヴ・アルバムに収録)
・「When The Tigers Broke Free」
   (上記参照、映画版に使用、シングル盤として発表後、「ファイナル・カット」に収録)
・「Your Possible Pasts」
   (上記参照、映画版に部分使用、「ファイナル・カット」に収録)
・「One Of The Few」
    (上記参照、「ファイナル・カット」に収録)
・「The Final Cut」
    (上記参照、「ファイナル・カット」に収録)

*1:創成期から抬頭期のフロントマンであったシド・バレットの在籍時代をオリジナルの第1期ピンク・フロイドとするなら、神経衰弱でバレットが脱退し、ときおり彼の代役でステージを務めていたデイヴ・ギルモアが正規メンバーとして加入したこの時点でのランナップが第2期ピンク・フロイドとなるわけだが、このアルバム・タイトル「ザ・ファイナル・カット」は、その意味で(第2期)ピンク・フロイドの最期の楽曲発表ということでの「ザ・ファイナル・カット」というタイトルになっているが、ロジャー・ウォーターズにとっては(1期も2期もなく(ましてや3期などあってはならない))ピンク・フロイドの最終アルバムのつもりだったのだろう。ピンク・フロイドは、その後、ロジャー・ウォーターズ抜きでコンサート・ツアーやアルバムの発表をはじめることにあるが、その際もロジャー・ウォーターズは「ピンク・フロイド」の名称使用を差し止めるべく訴訟まで起こしたが、結局は敗訴し、その後もピンク・フロイドは新作の発表を再開している。わたし個人としては、原告ロジャー・ウォータズ側の証人として出廷していもいいと思う側の人間だが、名作「狂気」以降のピンク・フロイドの路線を(全然)ピンク・フロイドらしいとは思わない気持ち(さながらそれは「えッ、ピンク・フロイドって(こんな)真っ当なロックをやるグループだったわけ!? という)の持ち主としては(そう、「狂気」から「ザ・ウォール」にかけてのあの時期を第3期(という最盛期)としてもいいのだろうが)、ギルモア=ライト=メイスンの3人を核にした新生「ピンク・フロイド」を否定しようという気持ちはない。第一、全然、聴いてないしなあ。

*2:アルバム・タイトルとは違って、この曲のタイトルの「ファイナル・カット」は、リスト・カットによる自殺のことだ。映画版の「ザ・ウォール」の中で主人公ピンクは(一度は)豪邸のプールに身を浮かべながら、そして(もう一度は)引きこもったホテルの部屋で、剃刀を手に自殺を試みている。この曲もまえの曲「」同様、「ザ・ウォール」に収録すべくレコーディングされていたが、収録時間の都合上、アルバムからは割愛され、のちにアルバム「ファイナル・カット」に収録されて発表された。