I'm A Believer

Words & Music by Neil Diamond.
(1967年発表)



(原題直訳 「ぼくは信じる人」)



Performed by The Monkees.

You can listen to The Monkees compilation,
"The Monkees - Greatest Hits "
推奨アルバム度 ☆☆☆☆☆

モンキーズ


Also on their album, "More of the Monkees".
名作アルバム度 ☆☆

モンキーズ



歌詞は、次のURLから
http://www.lyricsfreak.com/m/monkees/95324.html




名曲度 ☆☆☆



邦題 「アイム・ア・ビリーバー」 (モンキーズ







I thought love was only true in fairy tales
恋って、ぼくはずっと、
お伽話の中でだけ真実なのだと思ってた
Meant for someone else but not for me.
つまり、誰か他の人たちのもので、
ぼく向けのものじゃないんだと
Love was out to get me
恋なんて、ぼくには縁のないものだと
That’s the way it seemed.
そういうふうに見えてたよ
Disappointment haunted all my dreams.
失望ばかりがぼくの夢に取り憑いた




Then I saw her face, now I’m a believer
そんなとき、あいつの顔を見たんだ、
いまじゃ、ぼくは信じる人
Not a trace of doubt in my mind.
ぼくの心には微塵も疑いの気持ちはない
I’m in love, I’m a believer!
ぼくは恋してる、ぼくは信者なのさ!
I couldn’t leave her if I tried.
彼女のことはほうっておけない、
どうしたってね




I thought love was more or less a given thing,
恋っていうのは、ぼくは多かれ少なかれ決まりきったものだと思ってた
Seems the more I gave the less I got.
見たところ、
こっちが与えるほどぼくが手にするものは少なくなる
What’s the use in tryin’?
試してみたって、どんな効果があるっていうんだ?
All you get is pain.
こっちが受けるのは苦しみばかりだ
When I needed sunshine I got rain.
ぼくが太陽の光を必要としてるのに雨ばかりが降ってくる




Then I saw her face, now I’m a believer
そんなとき、彼女の顔を見たんだ、
いま、ぼくは信じる人
Not a trace of doubt in my mind.
疑いの気持ちはぼくの心には微塵もない
I’m in love, I’m a believer!
ぼくは恋している、ぼくは信者だ!
I couldn’t leave her if I tried
彼女のことはほうっておけない
どうしたってね




Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞






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ニール・ダイアモンドが作詞・作曲したモンキーズビッグ・ヒット
まだシンガー・ソングライターとして有名になる以前のニール・ダイアモンドが書いた曲だが、まさにポップ・ミュージックというべき、いかにも歌作りのプロが書いた曲という感じで、「ソング・スミス」(歌職人 songsmith)という言葉がピッタリ来る出来栄えだ。
ジョン・レノンポール・マッカートニーも、そういう「ソングスミス」としての才に長けた人材だったが、ある時期から(というのは、つまりマリファナやLSDの洗礼を受けたサイケデリアの時代以降は、ということなのだが)それこそ「Pop Into Rock」になったが、人間、どうしても気がついてしまうと(もし、宗教的なのがお好みでしたら「覚醒」してしまうと)それをほったらかして(それ以下のレベルでお茶を濁すような真似はできないものだ)楽で安全なことだけをしていられないものだ。それでも、ビートルズの彼らの書く歌にはそういう50年代のロックンロールから身につけた(マスターした、修得した)「歌作り」の教養はその後も長く彼らの仕事に響(「こだま」と読ませたいです)していた。
実際、(フォークやブルース方面からそういう「ソングスミス」の伝統と教養を受け継いでいる存在ではあるけれども)ボブ・ディランが出て来るまでは、ポップスといえば、こういう「アイム・ア・ビリーバー」みたいな内容の歌ばかりだった。
そして、それはすごくたまらなくファンシーでスイートな世界なのだ。
いまの日本のロックを志す日本の若いミュージシャンに欠けているのは、そういう職人芸的な歌作りの側面だ。往年の「はっぴいえんど」の何とかいう人(ごめん、名前が出て来ない、ほら、松田ゆかり、じゃない松田聖子の歌とか「木綿のハンカチーフ」とか書いた人*1)なんかには、そのへんのことがわかってたんだろうなあ、自分でそういうベースとなる部分までをも作ったんだと思う。その上でロックの歌も書いていたのだろう。リスペクトっす。

なんか話が横道の広大なる原野へとそれてしまったが、本線のレールに戻りますとですねえ、この「アイム・ア・ビリーバー」、メロディーはビートルズ出現後をしっかり踏まえた実にクレバーなサウンドになっている。そのへんも(やっぱり)イヤらしいぐらいプロの(「作った」)仕事になっている。モンキーズの曲はそういうのばっかりだな。勉強してみる価値はあるよ。
でも、この曲はホントにとってもいい曲で、出来栄えからすれば、モンキーズのベスト・チューンじゃないだろうか。(好きな曲はもっとほかにあるけれども)



だいたい創造的な仕事によって作り出されるもののことを日本語では「作品」というが、以前、「ステップ・アクロス・ザ・ボーダー」という映画を撮ったドイツ人の監督チームのふたり(名前はすぐ出てこない*2)と話していたときに、話題がハリウッドだったか(いわゆるそのときヒットしている映画の話になって、彼らが(ああいうのは)「プロダクツ」(だよ)という言い方をしたのが、
心に残っていて、ああ、なるほど「プロダクト」、つまり(作品というより)「製品」かあとひとりで感心してしまったのを思い出すが、

そういう「意味で、きょう」取り上げたモンキーズというアメリカのグループも、それこそ最初から「商品」として企画されたグループのその先駆(はしり)だ。

ビートルズを徹底的にひとつのビジネス・モデルとして、商品プランを練り上げ、メンバーのルックスやキャラクターなどをあらかじめラフに決めておいて、そして全米からオーディションして4人を選出。そうやってアメリカの全国ネットのTV局(NBCだったかな?)により結成されたのが、このモンキーズ
毎週TVでビートルズの映画「ヘルプ」や「ヤァヤァヤァ」をお手本にした30分のコミカルなTV映画をゴールデンだかプライムタイムだかに放映し、その中で毎回1,2曲、彼らが歌うシーンがある。そうやって(何がメインの狙いだったか知らないが)レコードを売っていった。
曲もトミー・ボイスとボビー・ハートのライター・チーム(ふたり、合わせて「Boyce & Hart 声と心」 になる)を主軸に腕のいいソング・ライターたちを集め(その中のひとりにこのニール・ダイアモンドもいたというわけだが)、演奏も名うてのスタジオ・ミュージシャンでかため、実は歌っているのまで別人たちだった曲もあるという話まで聞いている。



さっきの話の映画監督が撮ったのは、そうしたモンキーズとはまさにその対極に位置するイギリスのミュージシャン、フレッド・フリスのドキュメンタリー、これがけっこういい。それとこのフレッド・フリスがいたグループ、ヘンリー・カウのジャケットを描いたアーチストのレイ・スミスは(たまたま)わたしの(英語の)先生でした。先生、おかげさんです。こんなことをやっちょりますです。


ttp://en.wikipedia.org/wiki/Henry_Cow

(ヘンリー・カウとフレッド・フリスについて)

ttp://www.bestprices.com/cgi-bin/vlink/025091500178BT?source=InktomiDVD

(映画「ステップ・アクロス・ザ・ボーダー」のDVD)

ttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=11948
(同じく)

*1:あ、松本隆さんでした、XQZ me

*2:ニコラス・フンベルトとヴェルナー・ペンツェルだ