Maggie Mae

Words & Music by unknown.
A traditional song arranged by John Lennon, Paul McCartney, George Harrison and Richard Starkey.
(1970年発表)*1




(原題直訳 「マギー・メイ」(人名)*2




From The Beatles album, "Let It Be".
名作アルバム度 ☆☆

「レット・イット・ビー」 (ザ・ビートルズ*3





歌詞は、次のURLから
http://www.oldielyrics.com/lyrics/the_beatles/maggie_mae.html





名曲度 ☆





邦題 「マギー・メイ」 (ビートルズ









Oh dirty Maggie Mae
おゝ、卑劣で汚いマギー・メイ
They have taken her away
当局があの女を連れてってしまったぜい
And she never walk down Lime Street any more
だから、彼女が
もう二度とライム・ストリートをうろつくことはないってわけさ
Oh the judge he guilty found her
あゝ、あの女が有罪だと判事が認めたんだ
For robbing a homeward bounder
海から上がって本国に戻った懐豊かな人間からカネを盗んだってことでのな
That dirty no good robbing Maggie Mae
あのこすっからい性悪な泥棒のマギー・メイ
This is a part of Liverpool,
これもまたリヴァープールの一面だ
They returned me to
おれが追い戻されて来たとこさ
Two pounds ten a week, that was my pay
週給2ポンド10シリング、それがおいらの給料だ







Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞






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19世紀のはじめから港町リヴァプールに伝わる(船乗り相手の)窃盗犯の娼婦を歌ったフォーク・ソング。
ジョン・レノンがセッションの合間にうろ覚えでこの曲を歌い、そのままトラック化されてしまったことは一聴して明らかだが、リヴァプールに伝われるフォーク・ソングとしての原曲を聴けば、ジョンの頭の中にこの歌の何が残っていたのかが自ずと明らかになるだろう。
では、リヴァプールに伝わるその「マギー・メイ」を(なぜかタイトルの彼女の名前の綴りが違っているのだが、ご当地リヴァプールでは「Mae」と綴られることはないということなので、これは本物の証拠ですなー。*4)(地元在住の退職した音楽教師のアマチュア・ミュージシャン)ジェリー・ジョーンズさんの(自主制作のCD−Rの)歌で聴いてみまひょー。*5

*1:原曲は19世紀の初めから港町リヴァプールに伝わる民謡の「Maggie May」(名前の綴りが違うことに注意)。

*2:リヴァプールでは「マギー」という愛称は古くから「娼婦」を意味するんだそうですよ、サッチャーさんw

*3:アルバムではタイトル・トラックの「レット・イット・ビー」が終わり、その清らかで厳かな雰囲気を混ぜっ返すようにして(スタジオでおふざけふうに)ジョンがリードをとるこの歌となり、レコード盤では、この曲とともにA面が終わるという、そういう構成になっている。しかし、ジョンの死後、ポールが中心になって2003年に発表された新編集のリマスターかつリミックス盤の「Let It Be… Naked」では、この曲はしっかりと削除されている。さすがマコートニー卿、そのへんはぬかりなし。(ついでに、ビートルズが出て来るまでは、「MaCartney」といえば、日本では明治期の文献などでも(正しく)(英国上流社会風の発音で)「マコートニー」もしくは「マカートニー」とカタカナでしっかりと表記されておりました。よろしいですか、諸君、サー・ジェームズ・ポール・マコートニーでござりますゾ。

*4:ちなみにビートルズが「Mae」と綴りを替えたのは(歌詞がうろ覚えで原曲とかけはなれていることもあったろうが)アレンジのクレジットで4人が印税を得やすくするためというのがもっぱらの説とされている。稼げるところでしっかり稼ぐ、きちんとしたビジネスマンがついていたんでねー。

*5:もちろん、フォークソングなのでまだまだ(時代や土地により)歌詞に異同のあるものがあるだろう。げんにCD4枚セットの「John Lennon Anthology」(1998年)には(もう少し原曲に近いかたちの)「マギー・メイ」の(ティッテンハーストでの)自宅録音のものが入っている。そのうち、訳出してきょうの日付に追加しておくとしましょう。その際には(例によって)最新エントリーであらためてお知らせいたします。

Maggie May

Words & Music by unknown.
A traditional song arranged by Gerry Jones.




(原題直訳 「マギー・メイ」(人名))



From Gerry Jones album, "Liverpool Lyrics, Folk Songs From Liverpool ".
推奨アルバム度 ☆☆☆

(ジェリー・ジョーンズ)*1




歌詞は、次のURLから
http://myweb.tiscali.co.uk/gerry.jones/lpllyrics1.html#maggie


名曲度 ☆☆




「マギー・メイ」 (ジェリー・ジョーンズ)






Oh, Maggie, Maggie May,
おゝ、マギー、マギー・メイ
They have taken her away,
彼女、やつらに連れていかれちまったぜ
And she'll never walk down Lime Street any more.
そう、あいつはもう二度と
ライムストリートを歩くことはないだろう
Oh, she robbed those lime-juice sailors,
おゝ、あの女、青臭い船乗りどもからカネをくすねたんだ
And the captains of the whalers,
それに捕鯨船の船長たちからも
That dirty robbing no-good Maggie May.
あの薄汚ねえ泥棒の性悪なマギー・メイ




O gather round, you sailor boys, and listen to my plea,
おゝ、ここに集まれ、船乗りの坊やたち、おれの言い分を聞いとくれ
And when you've heard my tale you'll pity me;
そうさ、おれのこのお話を聞いてくれたら
あんたら、おいらを気の毒に思うことだろう
For I was a goddamn fool,
なにせ、おいらは
とんでもない間抜け野郎だったんだ
In the port of Liverpool
このリヴァプールの港でな
The first time that I came home from sea.
おれは海から上がって初めてここに来た
I was paid off at the Home,
給料貰って故国でお役目御免とあいなった
From the port of Sierra Leone,
シェラレオネの港からだった
The three pounds ten a month that was me pay.
月に3ポンド10シリング、それがおいらの給料だった
With a pocket full of tin,
銭っこしこたまポケットに入れて
I was very soon taken in
すぐさま、おいらは騙くらされた
By a girl with the name of Maggie May,.
あのマギー・メイって名前の若いスケにだ




Oh, Maggie, Maggie May,
おゝ、マギー、マギー・メイ
They have taken her away,
彼女、やつらに連れていかれちまったぜ
And she'll never walk down Lime Street any more.
そう、あいつはもう二度と
ライムストリートを歩くことはないだろう
Oh, she robbed those lime-juice sailors,
おゝ、あの女、青臭い船乗りどもからカネをくすねたんだ
And the captains of the whalers,
それに捕鯨船の船長たちからも
That dirty robbing no-good Maggie May.
あの薄汚ねえ泥棒の性悪なマギー・メイ




Oh the first time I saw Maggie,
あゝ、おれが最初にマギーを見たとき
She took my breath away,
彼女のせいで、おれは息が止まらんほどだった
She was cruising up and down old Canning Place.
あのお馴染みのカニング・プレイス*2を行ったり来たりしてたあの女
She'd a figure so divine, like a frigate of the line,
彼女のその神々しい姿ときたら、まるで海上フリゲート艦だった
So me, being a sailor, I gave chase,
なもんで、おいらも船乗りだ
ついていかずにゃいられなかった




Oh, Maggie, Maggie May,
おゝ、マギー、マギー・メイ
They have taken her away,
彼女、やつらに連れていかれちまったぜ
And she'll never walk down Lime Street any more.
そう、あいつはもう二度と
ライムストリートを歩くことはないだろう
Oh, she robbed those lime-juice sailors,
おゝ、あの女、青臭い船乗りどもからカネをくすねたんだ
And the captains of the whalers,
それに捕鯨船の船長たちからも
That dirty robbing no-good Maggie May.
あの薄汚ねえ泥棒の性悪なマギー・メイ




In the morning I awoke, I was flat & stony broke.
朝になって目を覚ましたら
おいはまったくの無一文になっていた
No jacket, waistcoat, trousers could I find,
ジャケットもない、チョッキもない、ズボンも探しても見つからない
And when I asked her where;
んで、どこにあるのか彼女に訊いてみたらばよお
She said," My very good sir,
彼女が言ったぜ、「あーら、優しいあなた
They're down in Kelly's pawnshop, number 9."
みんな、質屋のケリーのとこに持ってっちゃったわ、9番の質札よ」ときた




To the pawnshop I did go, no clothes there did I find,
質屋めざして、おれは行ったぜ
一着たりとも服なんて出て来ねえ
And the police they took that girl from me away,
それで警察がおれのもとから、あの女を連れてった
And the judge he guilty found her,
すると、判事があの女を有罪と認めた
Of robbing the homeward-bounder,
故国に帰り着いた懐豊かな者からの窃盗だ
And paid her passage out to Botany Bay.
そして懲らしめに彼女をボタニー湾に送ったのだ*3




Oh, Maggie, Maggie May,
おゝ、マギー、マギー・メイ
They have taken her away,
彼女、やつらに連れていかれちまったぜ
And she'll never walk down Lime Street any more.
そう、あいつはもう二度と
ライムストリートを歩くことはないだろう
Oh, she robbed those lime-juice sailors,
おゝ、あの女、青臭い船乗りどもからカネをくすねたんだ
And the captains of the whalers,
それに捕鯨船の船長たちからも
That dirty robbing no-good Maggie May.
あの薄汚ねえ泥棒の性悪なマギー・メイ






Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞








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【A Year Ago−Go!】




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(「ジギー・スターダスト」全曲訳(1))
・「5年間」  (デヴィッド・ボウイ

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050709

*1:退職した音楽教師のリヴァプール在住のアマチュアのミュージシャン。CDも彼の自主制作によるCD−R盤。詳しくは、こちらで> http://myweb.tiscali.co.uk/gerry.jones/lpllyrics1.html#top

*2:1846年以来、船員向けの宿泊施設「The Sailor's Home」があった市内の通り。写真や詳細は http://www.bwpics.co.uk/gallery/sailorshome.html

*3:オーストラリアのシドニーに近い湾、つまり流刑地であるオーストラリアに追放されてしまったというわけだ。この歌については、ペンギン・ブックスの「Penguin Australian Song Book」(ジョン・マニフォード著)にも「リヴァプール発祥と思われる船の上の歌で世界中の船乗りたちに広く愛唱されている」と紹介されている。