Radio Ga Ga
Words & Music by Roger Taylar.
(1984年発表)
(原題直訳 「おかしくなったラジオ」)*1
歌詞は、次のURLから、
http://www.lyrics007.com/Queen%20Lyrics/Radio%20Ga%20Ga%20Lyrics.html
From the Queen album, "The Works".
名作アルバム度 ☆☆
アルバム「ザ・ワークス」(クイーン)より
名曲度 ☆☆☆
邦題「RADIO GA GA」 (クイーン)
I'd sit alone and watch your light
ぼくはひとりですわって、きみの光を見つめている
My only friend through teenage nights
十代の頃の夜、ずっとこのぼくの唯一の友達だった
And everything I had to know
そして、ぼくが知らなきゃならなかったいろんなものはことごとく
I heard it on my radio
ぼくは自分のラジオで聞いたのだった
You gave them all those old time stars
きみは往年のあのいろんなスターたちをみんなを与えてくれた
Through wars of worlds invaded by Mars *2
火星からの襲来の世界の大戦争の間もだ、
You made 'em laugh, you made 'em cry
きみは人々を笑わせ、きみは人々を涙させた
You made us feel like we could fly
きみは、このぼくたちに ぼくらが空を飛べるような思いをさせてくれた
So don't become some background noise
だから、
何かバックグランドの雑音みたいになったりしないでくれよな
A backdrop for the girls and boys
若い女や男のガキどもの添え物みたいにならないでくれ
Who just don't know or just don't care
あいつらは何もわかっちゃいないし、それにどうでもいいと思ってるんだ
And just complain when you're not there
それでいて、きみがそこにいなけりゃすぐに文句をたれる
You had your time, you had the power
きみにはきみの時代があった、きみには力があったんだ
You've yet to have your finest hour
きみには、まだまだこれからきみの最上の時間があるんだぜ
Radio
ラジオよ
All we hear is Radio ca ca *3
ぼくたちに聞こえてくるのは全部ラジオ・カカ
Radio goo goo *4
ラジオ・グゥ・グゥ
Radio ga ga *5
ラジオ・ガ・ガ
All we hear is Radio ga ga
ぼくたちが耳にするのはすべてラジオ・ガ・ガ
Radio blah blah
ラジオ何たら(ルビ=ブラァブラァー))
Radio, what's new? *6
ラジオよ、新しいもの、何かあるかい?
Radio, someone still loves you!
ラジオよ、いまもまだ、きみのことを愛してる人たちはいるんだぜ!
We watch the shows, we watch the stars
ぼくたちは舞台(ルビ=ショー)を目に見てる
ぼくたちはスターたちを目に見てる
On videos for hours and hours
ビデオで何時間も次々に
We hardly need to use our ears
ぼくたちは、ほとんど自分たちの耳なんか使う必要がなくなってる
How music changes through the years
音楽が この年月をとおして どれだけ変わってきてることか
Let's hope you never leave old friend
ひとつ願うとしようじゃないか
きみが昔からの友達をけっして見捨てることのないように
Like all good things on you we depend *7
ぼくたちがあてにしていたきみにまつわるいろんないいことやもののすべてのように
So stick around cos we might miss you
だから、いつもそばにいような
ぼくたちはきみがいなくなったら淋しくなるんだ
When we grow tired of all this visual
ぼくたちがいまのこういうヴィジュアルなものに飽きてしまったら
You had your time, you had the power
きみはきみの時代を持つことになるだろう
きみは力を手にすることになるだろう
You've yet to have your finest hour
きみには、まだまだこれからきみの最上の時間があるんだぜ
Radio
ラジオよ、
All we hear is Radio ca ca
ぼくたちに聞こえるのはすべて糞なラジオ(ルビ=ラジオ・カ・カ)
Radio goo goo
ベタベタしたおべちゃらだらけのラジオ(ルビ=ラジオ・グゥ・グゥ)
Radio ga ga
いかれたラジオ(ルビ=ラジオ・ガ・ガ)
All we hear is Radio ga ga
ぼくたちが耳にするのは全部イカれておかしくなったラジオ
Radio goo goo
おべちゃらだらけのベタベタしたラジオ(ルビ=ラジオ・グゥ・グゥ)
Radio ga ga
ヘンなことになったラジオ
All we hear is Radio ga ga
ぼくたちが聞いてるのは全部がラジオ・ガ・ガ
Radio blah blah
ラジオ何たら(ルビ=ブラァブラァー)
Radio, what's new?
ラジオよ、新しいこと、何かあるかい?
Someone still loves you!
誰かがいまもまだきみのことを愛してるんだぜ!
Radio ga ga
いかれたラジオ
Radio ga ga
ラジオ・ガ・ガ
Radio ga ga
ラジオ・ガ・ガ
You had your time, you had the power
きみは自分の時代を持つだろう
きみは力を持つことになるんだ
You've yet to have your finest hour
きみには、まだまだこれからきみの最上の時間があるんだぜ
Radio
ラジオよ
Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 120810
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【Years Ago−Go!】
(1年前のエントリーを Playback♪)
・「ブギー・ワンダーランド 」 (アース・ウィンド&ファイアーwithエモーションズ)
(Boogie Wonderland)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070628
(2年前のエントリーも Playback♪)
・「エヴリ・マザーズ・サン」 (トラフィック)
(Every Mother's Son)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20060628
(3年前のエントリーも Playback♪)
・「カム・レイン・オア・カム・シャイン」 (B・B・キング&エリック・クラプトン)
(Come Rain Or Come Shime)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050628
*1:まあ、敢えて意味を求めるならば、そういうことになるだろうか、(わたしとしては)とくにそうした意味にこだわることなく「ラジオ・ガ・ガ」や「ラジオ・カ・カ」、「ラジオ・グゥ・グゥ」「ラジオ・ブラ・ブラ」でもいいと思うのだが、しかし、残念ながら(?)「ga ga」には日本語の「ガーガー」とううるさい雑音を表す擬音としての意味はなく、権威のある辞書によれば(意味としては)「頭がいかれた」、「狂った」、「おめでたい」、「もうろくした」、「呆けた」、「夢中になる」といったことのほかにも、南アフリカ共和国の英語に強い嫌悪感を表す(「うんざりした」といった感じの)間投詞的な用法があるようだ。
*2:このラインは火星人の襲来を描いたH・G・ウェルズの1898年発表の未来小説「宇宙戦争(The War Of The Worlds)」を連想させ、また、このウェルズの小説を原作としたオーソン・ウェルズ脚色・演出・語り手のラジオ・ドラマをリスナーたちが本気にしてしまい、大パニックが発生したというラジオ史上の有名な1938年のアメリカにおける珍事をも連想させるくだりだろう。
*3:作者のロジャー・テイラーは、きょうのこの歌をそもそもは(ここで歌われている)「ラジオ・カ・カ」というタイトルで作ったのだが(「カ・カ(ca ca)」とは幼児語で「糞(ルビ=うんち)」を意味する語)、それに反対する他のメンバー3人に説得されて「ラジオ・ガ・ガ」とタイトルと歌詞を改めたというエピソートが早くから広く伝えられている。とすれば、この「ラジオ・カ・カ」は「糞なラジオ」と聞くことができるだろう。
*4:「グー(goo)」には(半ば現代日本語にもなっている)(「good」の省略形としての?)「いい感じ」という意味もないわけではないが、むしろ(粘つくものを意味する)「ベタつく」とか(感傷的な意味での)「ベタベタしてる」とか「おべんちゃら」いった意味で使われることのほうがずっと多いようだ。つまり、作者のロジャー・テイラーが意図した「ラジオ批判」の歌としてこの歌を受け取るならば「おべんちゃら」が得意な「太鼓持ち」的な(ものとなってしまったこの歌がつくられた当時の)ラジオを批判してのもの(つまり、「おべんちゃらばかりなラジオ」)と聞けるだろう。
*5:上記の「原題直訳」のところの註1で述べたように、これもまた「いかれたラジオ」と聞くことができるだろう。
*6:昔は、いまよりも もっとずっとラジオと音楽の関係は密で深いものがあったというのが(どうも)この歌の前提となっているように思うのだが、このラインは、新しいものは、新しい曲であれ、流行のサウンドや音楽であれ、新しい人気者であれ、すべてラジオを通じてリスナーたちのもとに紹介され、個々にリスナーたちに問われ、試され、そして支持を得たり得なかったりした、そんな時代を懐かしむ、失われたものへの郷愁のようなフレーズに響くのだが、どうだろうか?
*7: (ちょっとわかりにくい日本語になってしまって恐縮なのですが)このラインとすぐ直前のライン(つまり、すぐ上の行とのこの行の二行)は(作者のロジャー・テイラー(言うまでもなくクイーンのドラマーです)がこの歌を書いたモチーフとなった)ラジオ放送というもの(の当時)の変質(あるいはラジオでかかる音楽の変質)について歌った(つまり、ラジオというものが変わってしまったことを嘆く(?)あるいは憂う(!)という)この歌のもっとも重要なラインとも言える箇所なのです。