Horse Latitudes

Words & Music by Jim Morrison, Robby Krieger, Ray Manzarek and John Densmore.
(1967年発表)







(原題直訳 「無風帯」) *1








歌詞は、次のURLから、
http://www.sing365.com/music/Lyric.nsf/Horse-Latitudes-lyrics-The-Doors/E17ABB7FB09E6A2D482568970032B529







From The Doors album, "Strange Days".  *2

名作アルバム度 ☆☆☆☆☆



アルバム「まぼろしの世界」(ドアーズ)より






Also on The Doors live compilation album, "In Concert".  *3
推奨アルバム度 ☆☆☆☆☆



(ドアーズ)より)









名曲度 ☆☆









邦題「放牧地帯」 (ドアーズ)








When the still sea conspires an armor
穏やかなる海が謀る甲冑、
And her sullen and aborted
そして、その海の無愛想にして発育のままならぬ
Currents breed tiny monsters
諸海流より生まれ落ちるちっぽけな怪物ども
True sailing is dead
真の航海(ルビ=ふなあし)が死んだ




Awkward instant
気詰まりな刹那
And the first animal is jettisoned
すると積荷を減らすべく 最初の動物が投げ落とされる
Legs furiously pumping
荒れ狂ったように脚をバタつかせる
Their stiff green gallop
その馬どもの強張った稚拙なギャロップ
And heads bob up
そして、必死に頭を突き上げ
Poise.....
体勢を整えんとし・・・・
Delicate.....
はかなくも美しく・・・・
Pause.....
動きを止め・・・・
Consent.....
承諾するかのごとく・・・・
In mute nostril agony
くぐもった音でその鼻腔を鳴らす苦悶のうちに
Carefully refined
念入りに磨き上げられ
And sealed over
そして波間へと封印されたのだ











Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 090810













∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮






歌の最後の「封印される」という意味の「sealed over」、
その「シール(=seal)」の大半を占めている「sea(=海)」という語(=音と綴り)が
「over」という語を伴い、相俟(ルビ=あいま)って
まるで何事もなかったかのように 再び穏やかになった辺りの海上を、イメージ豊かに
実に詩的に表現している
ほんの一瞬まえまでは
そこでは何頭もの馬たちが脚をバタつかせ、喉を鳴らして暴れ苦しんでいた・・・・
「投げ荷」、すなわち船の負担を軽くすべく、その馬たちは海中へと投棄されたのだ
おそらく、嵐の前触れにでも接したのだろう
海がそれを企てていたことは、すでのその冒頭に歌われている




When the still sea conspires an armor
穏やかなる海原が武装を企てる



そして、



And sealed over
波間へと封印されたのだ









∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮







【Years Ago−Go!】






(1年前のエントリーを Playback♪)






・「ラブ・ハングオーバー」 (ダイアナ・ロス
  (Love Hangover)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070416







(2年前のエントリーも Playback♪)






・「ヴェンチュラ・ハイウェイ」 (アメリカ)
  (Ventura Highway)
・「再びカリフォルニアへ」 (アメリカ)
  (California Revisited (Everyone I Meet Is From California) )
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20060416






(3年前のエントリーも Playback♪)







・「レディ・ジェーン」 (ローリング・ストーンズ
  (Lady Jane)
・「プレイ・ウィズ・ファイア」 (ローリング・ストーンズ
  (Play With Fire)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050416

*1:文字通りの日本語にすれば「馬の緯度」となるが、これは北緯及び南緯30度あたりの大西洋上の亜熱帯無風地帯のことで、貿易風帯の両端で 方向不定の微風がある高圧域。船上の馬には致命的な気候であることや、船員たちが(そのスラング「死んだ馬(=dead horse)」と称する)前借り分の埋め合わせをすべくこの地域に入るまでの労働を強いられたことから「horse latitudes(=「馬の緯度」)」という呼び名がついたということだ。

*2:アルバムでは、アヴァンギャルドな現代音楽風のバンドの演奏に乗せたジム・モリソンの朗読をフィーチャーしたきょうのこの歌のトラックが終わると、それにつづいて絶妙のタイミングで次のトラック「月光のドライブ」がはじまる このアルバムの数々のハイライトとなる素晴らしい時間帯のひとつを形成している。お聴きになれば、おわかりのとおり、前者の歌の「馬」たちも後者の歌の「恋人」も、どちらの歌でも両者とも水死を無理強いされるのだ、なお、このアルバムからは、すでに「ストレンジ・デイズhttp://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070810 、「月光のドライヴ」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070825 、「まぼろしの世界」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050915 、「音楽が終ったら」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050320 がここで紹介されていますので、よろしければアルバムのお伴にどうぞ♪

*3:ライブ・ステージでは、きょうのこの歌は(スタジオ録音のアルバムとは逆に)「月光のドライブ」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070825 の終わりに歌われる構成になっている。なるほど「月光のドライブ」でぼかされている殺人現場の凶行の模様を詩的に象徴的にぼかして聴かせようというわけですね。なお、このライブ・コンピレーションからは、すでに「アラバマ・ソング」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050129#p3 、「バック・ドア・マン」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050609 、「音楽が終わったら」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050320 、「ブレーク・オン・スルー」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050129#p2 、「ソウル・キッチンhttp://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050129 、「ロードハウス・ブルース」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20071218 、「グロリア」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20061012 、「月光のドライブ」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070825 、「名もなき兵士」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20060228 がここで紹介されていますので、よろしければアルバムのお伴にどうぞ♪