Winds Of Change

Words & Music by Jeannette Sears and Pete Sears. *1
(1982年発表)








(原題直訳 「変化の風」)








歌詞は、次のURLから、
http://www.sing365.com/music/lyric.nsf/Winds-of-Change-lyrics-Jefferson-Starship/D83F0D153DC98DDF482569350021689C








From the Jefferson Starship album, "Winds Of Change".

名作アルバム度 ☆☆



アルバム「奇蹟の風」 (ジェファースン・スターシップ)









名曲度 ☆☆







邦題「奇蹟の風」 (ジェファーソン・スターシップ)










Walk softly through the desert sands
砂漠の砂の中を静かに歩いていくのよ
Careful where you tread
足許によく注意して
Underfoot are the visions lost
足の下にあるのはダメになってしまった展望(ルビ=ヴィジョン=見通し)
Sleeping not yet dead
眠ってるのよ、まだ死んだわけではないのよ




(Hang on
(がんばるのよ
Winds starting to howl
風が唸りを上げはじめてる
(Hang on
(がんばるのよ
The beast is on the prowl
野獣がうろついてるわ
(Hang on
(しっかりね
Can you hear the strange cry
不思議な咆哮(ルビ=なきごえ)が、あなたたち、聞こえるでしょ?
Winds of change are blowing by
変化の風が吹いて来てるのよ




Mountains crumble and cities fall
山々が崩れ、そして、都市が滅びる
Don't come to an end
終わりにしてはいけない
Lies scattered on the desert floor
嘘は荒れ野の地表に飛び散って
Waiting for the wind
風を待っている




(Hang on
(しっかりね
Winds starting to howl
風が唸りを上げはじめてるわ
(Hang on
(がんばるのよ
The beast is on the prowl
野獣がうろついてるわ
(Hang on
(がんばるのよ
Can you hear the strange cry
あなたたち、へんな鳴き声が聞こえない?
Winds of change are blowing by
変化の風が吹き寄せて来てるのよ




You got your life planned carefully
あなたは注意深く自分の人生を計画立てた
But you left out one detail
でも、ひとつ細かいところをあなたは忘れてしまった
The hidden hand deals just one round
見えざる手が動いてくれるのは、いっぺんだけ
And the winds of change prevail
そして変化の風が力を奮うの




(Hang on
(がんばるのよ
Winds starting to howl
変化の風が唸りを上げはじめてる
(Hang on
(がんばるのよ
The beast is on the prowl
野獣がうろついてるわ
(Hang on
(しっかりね
Can you hear the strange cry
あなたたち、不思議な咆哮が聞こえるでしょ?
Winds of change are blowing by
変化の風が吹き寄せて来てるのよ





Walk softly through the desert sand
荒地の砂の中を静かに歩いていきなさい
Old dreams lead the way
古き日のいろんな夢が道を先導してくれる
Nothing new in the sands of time
時という砂の中では何ひとつとして新しいものはないの
Just changes every day
ただ、毎日、変わっていくだけなの




(Hang on
(がんばるのよ
It's starting again
また、はじまるわよ
(Hang on
(しっかりね
There's no shelter from the wind
この風からの退避場所はないのよ
(Hang on
(がんばるのよ
Like a fire from the sky
空から降ってくる炎のように
Winds of change are blowing by
変化の風が吹いてきてるのよ











Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 081810











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これって、なかなか賢い いいフレーズだと思いませんか?



Nothing new in the sands of time
Just changes every day

時という砂の中では何ひとつとして新しいものはない
ただ、毎日、変わっていくだけなのだ




わたしが着目(=着耳)したのは、
その(「何ひとつとして新しいものはない」とか)
(「ただ毎日、変わっているだけなのだ」という)命題そのものではなく、
「時間の砂」(sands of time)という(わたしの流儀で「時という砂」と訳した)その表現だ。
そこには「砂時計」というこの比喩の驚くべき実用化(!)製品を持ち出すまでもなく、
「時間」time >>「秒」second>>「砂」sand という大胆な直喩の構造が透けて見えるが、
さらにわたしの興をそそるのが、
その「秒」と「砂」が(あたかも「秒」という観念が「砂」というかたちに物化したものであるかのように)文字として似ているのと同様に
英語でも「second」と「sand」が似た綴りを持ち、似た音のかたちとして(頭も脚も)韻を踏むことだ。



「がんじす河の真砂(ルビ=まさご)より、あまたおわする仏たち」という
稲垣足穂の著作の題名に用いられた)(その元は九条武子という歌人による)(「聖歌」という歌の歌詞の)一節が思い浮かぶが、
きょうのこの歌「変化の風」の冒頭のフレーズ



Walk softly through the desert sands
砂漠の砂の中を静かに歩いていくのよ




は、歌の後半になって、
「時間」という「砂」が「重さ」をなして
(けっして「秒」のようにスムースに流れる「順境」をかたちづくるのでなく)
「砂漠」(=「荒地」=desert)という「逆境」の時代に生きていくことなのだとわかってくる。









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【Years Ago−Go!】








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・「ドント・ギヴ・イット・トゥ・ヒム」 (ゲイリー・パケット&ザ・ユニオン・ギャップ)
  (Don't Give It To Him)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070328







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・「セイヴ・ザ・カントリー(国を救え)」 (ローラ・ニーロ
  (Save The Country)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20060328







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・「サンシャイン・ラヴ」 (クリーム)
  (Sunshine Of Your Love)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050328

*1:きょうのこの歌の作者はグループのベーシストのピート・シアーズとそのご夫人と思うが、シアーズは(この歌の入ったアルバムにドラムスでフルに参加しているアインズレー・ダンバー同様に)もともとはロンドンのブルースやR&Bのシーンにいたイギリス人のミュージシャンで(おそらくはロング・ジョン・ボルドリーとの関係からだろう)ロッド・スチュワートの初期の傑作アルバム群「ガソリン・アレー」や「エヴリィ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー」、「ネヴァー・ア・ダル・モーメント」でピアノやベースを弾いている。ジェファーソン・ファミリーとの関係は、1974年にスターシップのメンバーとなり、脱退後もポール・カントナーやジョーマ・コーコネンやジャック・キャサディらと活動するなどしているようだ。