Subterranean Homesick Blues

Words & Music by Bob Dylan.
(1965年発表) *1






(原題直訳 「地下の秘められたホームシックのブルース」)






歌詞は、次のURLから、
http://www.azlyrics.com/lyrics/bobdylan/subterraneanhomesickblues.html






From the Bob Dylan album, "Bring It All Back Home".  *2

名作アルバム度 ☆☆☆☆☆



アルバム「ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム」(ボブ・ディラン)より






名曲度 ☆☆☆☆☆







邦題「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」 (ボブ・ディラン









Johny's in the basement *3
ジョニーは地階(ルビ=ベーズメント)で
Mixing up the medicine
薬を混ぜ合わせている
I'm on the pavement
おいら、舗道で
Thinking about the government
政府のことを考えている
The man in the trench coat
トレンチコートを着た男が
Badge out, laid off
バッチを見せて、失業してるんだ
Says he's got a bad cough
どうも咳がひどくてねと言いいながら
Wants to get it paid off
カネを握らせるよう求めてくる
Look out, kid
気をつけな、坊や
It's somethin' you did
これはおまえがやらかしたことの件だぜ
God knows when
いつの話かは神さまがご存知さ
But you're doin' it again
だがな、またしてもおまえはそいつをやらかしてるとこなのさ
You better duck down the alley way
路地裏をコソコソ逃げてったほうがいいぜ、貴様
Lookin' for a new friend
新しい友達でも探すんだな
The man in the coon-skip cap
アライグマの毛皮の帽子を被った男が
In the pig pen *4
豚小屋の中で
Wants eleven dollar bills
11ドルの料金を欲しがった
You only got ten.
おまえが持ってたのは10ドルだけだった




Maggie comes fleet foot
マギーが早足でやって来る
Face full of black soot
顔中を煤で真っ黒にして
Talkin' that the heat put
語るのは警察(ルビ=さつ)が仕掛けた
Plants in the bed but *5
ベッドの中の罠、でも、
The phone's tapped anyway
電話はどっちみち録音(ルビ=とうちょう)されてるんだ
Maggie says that many say
マギーが言うには、大勢の連中が言ってることで
They must bust in early May
5月の初めに当局の手入れがあるにちがいないとのこと
Orders from the D.A,
地検からの命令なんだ
Look out, kid
気をつけろよ、坊や
Don't matter what you did
おまえが何をやったにせよ
Walk on your tip toes
つま先立ちで歩くんだ
Don't tie, no bow *6
蝶ネクタイなんか締めたりするなよ
Better stay away from those
近寄らないほうがいいぜ
That carry around a fire hose *7
消火ホースを持ち歩いてるような連中にはな
Keep a clean nose
鼻はきれいにしておけよ
Watch the plain clothes
普段着には注意して
You don't need a weather man *8
天気予報士なんて、おまえには必要ないさ
To know which way the wind blows.
風向きがどうかを知るのにはな




Oh, get sick, get well
おゝ、病気になって、よくなって
Hang around an ink well *9
インク壷のまわりでぶらぶらして
Ring bell, hard to tell
ベルを鳴らすんだ、伝えるのは難しいが
If anything is goin' to sell
もし、何やら売れるんだったら
Try hard, get barred
一生懸命がんばって、締め出しくらって
Get back, write Braille
戻るんだ、点字を書きな
Get jailed, jump bail
牢に入れられ、保釈中にトンズラこいて
Join the army, if you failed
軍隊に入りな、人生に失敗したんならな
Look out, kid
気をつけるんだぜ、坊や
You're gonna get hit
おまえ、襲われることになるぞ
But losers, cheaters
だが、敗北者とか、ペテン師とか
Six-time users
6回に及ぶ利用者どもが
Hang around the theaters
劇場に群がって
Girl by the whirlpool
混乱のそばで女の子が
Lookin' for a new fool
新たなる間抜けを探してる
Don't follow leaders
指導者には従うな
Watch the parkin' meters.
パーキングメーターをよく見てろ




Ah, get born, keep warm
あゝ、生れ落ちて、温かくして
Short pants, romance, learn to dance
ショートパンツに、ロマンスに、ダンスを習って
Get dressed, get blessed
着飾って、祝福されて
Try to be a success
成功者になろうと努めて
Please her, please him,
彼女を喜ばせ、彼を喜ばせ
Buy gifts
贈り物を買って
Don't steal, don't lift
盗むなよ、万引きすんなよ
Twenty years of schoolin'
20年間の学校教育
And they put you on the day shift
そして、やつらはおまえを昼間の勤務に就かすんだ
Look out kid
坊や、気をつけなよ
They keep it all hid
あいつら、それを全部見えないところでやってるんだぜ
Better jump down a manhole
マンホールに跳び込んだほうがいいぜ
Light yourself a candle
自分でロウソクを灯して
Don't wear sandals
サンダルなんか履かないで
Try to avoid the scandals
スキャンダルなんかは避けるようにして
Don't wanna be a bum
浮浪者にはなりたかねえよ
You better chew gum
おまえ、ガムでも噛んでたほうがいいぜ
The pump don't work
あのポンプは故障してるんだ
'Cause the vandals took the handles.
だってよ、ハンドルをとったのが蛮族だったんだもんな









Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 071710









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【Years Ago−Go!】







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・「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」 (ビートルズ
  (I Saw Her Sranding There)
・「リトル・チャイルド」 (ビートルズ
  (Little Child)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070303







(2年前のエントリーも Playback♪)





・「平和の誓い」 (キングストン・トリオ)
  (Last Night I Had The Strangest Dream)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20060303








(3年前のエントリーも Playback♪)






・「リチャードに会った日」 (ジョニ・ミッチェル
  (The Last Time I Saw Richard)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050303

*1:全米チャートで第39位となり、ディランにとってのアメリカで最初のトップ40のヒットとなった。イギリスでは全英8位の大ヒットとなった。

*2:このアルバムからは、すでに「マギーズ・ファーム」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050729 、「ラヴ・マイナス・ゼロ/ノー・リミット」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20041214 、「オン・ザ・ロード・アゲイン」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20061117 、「ミスター・タンブリン・マン」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20041217 、「イッツ・オールライト・マ」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070808 、「イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルー」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20061127 がここで紹介されていますので、よろしければアルバムのお伴にどうぞ♪

*3:ベーズメントとは、ふつう日本語で言う「地下室」という語の持つ閉鎖的な地下の密室とは違って、道路から数段ほど階段を下りた路面よりも低い最下階の部屋を言い、窓もあり、陽も差す地階の部屋と考えるのがよいだろう。

*4:この箇所は、1974年初版のディランの詩画集「Writings And Drawings」に(なぜか?)「big pen」と記されて以来、どこでもそのように記されています(のでここでもそう註として記しておきます)が、明らかにこの部分、ディランは「豚小屋」(ルビ=ピッグ・ペン)と歌っていますね。同詩画集には(これまでも何度かここで触れたように)(また多くのディラノロジストたちが疑問を呈してきているように)同様の意味不明な(レコーディングされた歌とは違うという意味での)誤った歌詞が記されいるのでそのあたりの異同には是非とも注意を要します。

*5:わたしには ここは「bed book」と歌ってるように聴こえるのですが・・・・?

*6:この箇所も、「Don't try, no doz」というラインが普及してしまう、幾多のカバーでもそう歌われていますが、ディランのオリジナルでは明らかにそうは歌われていませんね。

*7:当時の公民権運動のデモ行進の際に治安当局は高圧ホースによる放水をデモ規制の手段として用いていたことを指すのだろう。

*8:言うまでもなく、1960年代後半のアメリカの新左翼武装過激派集団として知られた「ウェザーマン」はこの歌のこの一節に由来する命名

*9:インク壷とは昔のデスクに嵌め込まれていたインクを入れる備品のことで(いわゆる意訳をすれば)これは「机に向かって」ということになるだろう。