Norwegian Wood (This Bird Has Flown)


Words & Music by John Lennon and Paul McCartney.
(1965年発表)







(原題直訳 「ノルウェー産の木材」(この小鳥は飛んでいってしまった)) *1







歌詞は、次のURLから、
http://www.mp3lyrics.org/b/beatles/norwegian-wood/







From The Beatles album, "Rubber Soul".  *2

名作アルバム度 ☆☆☆☆☆



アルバム「ラバー・ソウル」(ビートルズ)より






名曲度 ☆☆☆☆☆








邦題「ノーウェジアン・ウッド(ノルウェーの森)」 (ビートルズ






I once had a girl,
まえに、ひとり女をつかまえて
Or should I say, she once had me.
というか、
その女の方がぼくをつかまえてと言うべきなのかもしれないが
She showed me her room,
その彼女がぼくを自分の部屋に案内してくれて
Isn't it good, Norwegian wood ?
けっこうじゃないか、ノルウェー産の木作りだね?




She asked me to stay
彼女はゆっくりしていくようにとぼくに言って
And she told me to sit anywhere,
そして、
どこでもそのへんにすわってちょうだいとぼくに言った
So I looked around and I noticed
それで、ぼくは
あたりを見まわしてみて、気がついたんだ
There wasn't a chair.
椅子なんかないんだよ




I sat on a rug, biding my time,
ぼくは敷物の上にすわって、
その時が来るのをしかたなく待ちながら、
Drinking her wine.
彼女が出してくれたワインを飲んで
We talked until two,
ふたりで夜中の2時まで話したんだ
And then she said,
すると、そこで彼女が言ったのさ
"It's time for bed."
「もう寝る時間だわ」と




She told me she worked in the morning
彼女は、ぼくに
明日、午前中に仕事があるんだと言って
And started to laugh.
そして立ち上がって、笑いやがった
I told her I didn't
ぼくはないんだけどね と彼女に言って
And crawled off to sleep in the bath.
それから這うようにしてバスルームに行って眠ったんだ




And when I awoke
そして、目を覚ましたときには
I was alone,
ぼくは ひとりだった
This bird had flown.
例の小鳥さんは飛び立ってしまっていたのだった
So I lit a fire,      *3
それで、ぼくは火を起こして
Isn't it good, Norwegian wood ?
けっこうじゃないか、ノルウェーの森かい?










Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 062910








∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮




例えば、きょうのこの歌を
この歌の長さの2分5秒のショート・ショート・フィルムにするなら・・・・。



冒頭は、タクシー内部、後部座席から見たフロント・ウィンドー
明らかにどこか都心、季節は秋から冬だろうか。
(女の声の字幕)「あ、そこでいいわ」
料金メーターは(ありえないことだが)「¥1965」(£19.65)を表示している。
女と男、タクシーを降りる
女、ドアボタンを押してアパートの重い扉を開ける


「♪ I once had a girl, or should I say she once had me」
カーペットの敷かれた通路を通ってエレベーター・ホールへ
(あるいはカーペットの敷かれた階段をのぼってもいい)
女に手を引かれてついていく男、ギター・ケースを下げていたいりしてもよい。
女の顔、男の顔、
たぶん、女は小さな雑誌の編集者とか大学の助手とか、まあ、なんでもいいけど


「♪ She showed me her room」
部屋は(畳換算で)18畳ぐらいのワンルーム,
見事なフローリングで無駄のない簡素なインテリア、
家具もすべて木製で、部屋の色調は麻とか亜麻とかそんな感じ


「Is't it good, Norwegian wood」
でも、よく見ると、どれもそんなに上等なものではないのが
見る人が見ればわかるように見せる。
(映画はこの部屋の見かけが命となるだろう、がんばれ美術監督
(それに衣裳さんも、大道具さんも、小道具さんも、照明部も、よろしくお願いしまーす!)
(映画は見た目(ルビ=サイト)、音楽は音(ルビ=サウンド)が命)
部屋の主である女も同様にそういう「よく見るとたいしたことはない」感じが出てるといい。
(がんばれ女優さん)



で、((考えてる時間がないので)ここで大幅に中略)・・・・・、



「♪ And when I awoke, I was alone,」
翌朝、(ありえぬことだが)まるで森の朝のような小鳥たちの遠い囀りに
(がんばれ音声さん)
フロアの上で何かの生地にくるまった姿で目を覚ます男


「♪ This bird had flown.」
窓の外、駐車場から彼女の愛車だろう黄色いミニのハンドルを握り女が出て行く。
(ありえぬことだが)そのエンジン音は鳥の羽ばたきのサンプリングで。
(がんばれ音楽監督さん)
木製の低い不等辺6角形のテーブルの上に
女がつくったのだろう朝食と・・・・・、
(この朝食は誰かヒトが呼べそうな世間的に人気のある人物本人のお手製のプライベートな朝食メニューだと話題にして観客動員の助けとなるだろう。)
(がんばれプロデューサーさん)
そしてメモ、朝食の脇には木目模様の木製風の携帯電話が。
(これもメーカーやキャリアーとのタイアップ絡みだな。)
(さらにがんばれプロデューサーさん、美術さん)
そして、メモはこう読める。
「夜が明けるよ。 あとで電話します。」


「♪ So I lit a fire,」
男は生地にくるまったままのかっこうで部屋の壁面にある暖炉(ルビ=マントルピース)のところまで這っていって、
そこにあった昔風の大きなマッチ箱からマッチを擦って
無表情に、そのメモを燃やし、さらに雑誌やらカタログの類を燃やし
インテリアとして積んであった薪(!)を放り込み、
さらに部屋の木製の小物類を放り込み・・・・・、
その炎に照らされながら、木製のフォークで朝食を口に運ぶ。


「Isn't it good, Norwegian wood ?」
カメラ、さきほど駐車場から出る彼女をとらえた窓辺から外を映す、
すると(ありえないことだが)窓の外は、あたり一帯、木々が生い茂る森林だ!!
ノルウェーの冬景色を思わせる森の風景


カメラは「フリー・アズ・ア・バード」のようにその森の上を舞う。



なんてね。  脳内上映、うまく映りましたか?






∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮






【Years Ago−Go!】






きのう、おとついと、ダブルプレーが2日連続したことをもっと驚くのを忘れてしまったが、
きょう(ここの日付を記しているリアルタイムのきょう6月29日)は、
ビートルズが最初で最後の来日をした44年前の日本上陸のその日付でもあるのですね♪スゴォーーイ!
けっして狙ったり計算したりでなく、こういうことが起こるのは励みでもあり、また、楽しみでもあり、ひとつの喜びでもありますナ。 *4




(1年前のエントリーを Playback♪)





・「チャーリー・ブラウン」 (コースターズ)
(Charlie Brown)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070215






(2年前のエントリーも Playback♪)






・「ギヴ・ミー・ストレンス」 (エリック・クラプトン
(Give Me Strength)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20060215







(3年前のエントリーも Playback♪)





・「イブ」 (ジム・キャパルディ)
(Eve)
・「ハウ・マッチ・キャン・ア・マン・リアリー・テイク」 (ジム・キャパルディ)
(How Much Can A Man Really Take ?)
・「オー・ハウ・ウィ・ダンスド」 (ジム・キャパルディ)
(Oh,How We Danced (Anniversary Song) )
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050215

*1:まあ、「ノルウェーの森」でもべつにいいのですけどもね・・・・・。この歌のできた当時、ロンドンのビートルズの周辺にいたヒトたちの間では住まいをウッディに(つまり木を使ったものに)するのがお洒落だとされ、それがちょっとしたトレンドのようになっていた。そんな(たぶん)木材パネルを生かした内装によく使われたのが(きょうのこの歌のタイトルとなっている)「ノーウェージャン・ウッド」(つまり、ノルウェー産の木材)だったということで、明らかにこの歌も、そんな部屋のことが歌われており(その木材の原産地であるノルウェーの森のことではないとするのが実際に耳に響くところだろう)、木の種類で言えば(いわゆる)「松(ルビ=パインウッド)」とされるもので、それほど上等な種類の木材ではなく、まあ、いわばお手ごろな品だったようで、それだけに流行りもしたのだろう。ということから、この歌に登場する「女」(ルビ=ガール)も、そんな先端人種たちの流行をいち早く取り入れたお洒落でちょっと知的で、また意識も高く(例えば、当時のジョン・レノンなどとも対等に話ができるような)そういう女性の雰囲気が歌の中から漂ってくる。 なお、きょうのこの歌については英語圏のW.W,W, などで(いま見たようなタイトルの「Norwegian wood」が何であるかからはじまって、歌の結末の解釈をめぐるものなど多くの議論が盛んなようだ。(まあ、その多くがたわいもなく、またアホな議論でしかなく(例えば、この部屋には椅子がない、日本人はゆかにベタですわる、だから、これはヨーコオノとのことを歌った歌だw とかの類意)、わたしとしてはそれらに与することなく、そのときその場で聴こえた思いを心楽しむばかりであーるノヨイサッサ。

*2:このアルバムからは、すでに「ひとりぼっちのあいつ」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050218 、「ミッシェル」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20061010 、「ガール」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20070607 、「イン・マイ・ライフ」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050601 がここで紹介されていますので、よろしければどうぞ♪

*3:この最後のバースをめぐってネットでは「放火説」なども声高に言われたりしているが、わたしは常識的な人間なのでジョン・レノンが歌っているとおり「lit a fire」と暖炉に火を入れる程度に聴いている。放火説の根拠となったのは、この歌のミドル・エイト(=サビ)の部分を書いたポール・マッカートニーで(つまり、ポールはこの部分を書いたわけではないのだが)、この歌について訊かれた彼は(要するに)(つまり、その発言の大意をわたしがまとめるなら)「男を夜中に自分の部屋にまで連れて来て、それでやらせないで自分だけひとりでベッドで眠ってしまうような女には、男としては断固、報復してやるべきで、それでそんなチンケな部屋なんか燃やしちまえとぼくは主張したんだ」と彼がジョン・レノンにそんなアイデアを提案したことを語っている。(ポール自身の言葉(とされるもの)をそのまま引けば「And then finally in the last verse I had this idea to set the Norwegian wood on fire as revenge, so we did it very tongue in cheek」(「それで最後の段のところで、ぼくはそのノルウェー産の木材に火をつけてしまうって考えになって、ぼくたちはすごく遠まわしな言い方でそれをやってみたんだ」(「Paul McCartney: Many Years From Now」バリー・マイルズ著、1997年(邦訳はロッキングオン刊))とポールとしては「放火説」を述べているが、ジョンは(1970年の時点ではサビの部分のみポールの手になるものだと認めていたものの)1980年の生前最後のインタビューでは、この歌にはポールはいっさい関わっていないと主張している。(まあ、ふたりの間にいろいろと事情なり葛藤があってのこのジョンの発言だろうが)、))しかし、ジョンは(歌をお聴きのとおり)「set a fire」(火をつける、放火する)ではなく、慎ましく「lit a fire」(火を起こす)と歌っているだけで、その火がどうなるのかについてはとくに煽ることもなく歌を閉じているので、わたくしとしては(たとえ、作者のひとりが何を本当のところだと述べようと)(「作品」というのはけっして作者から鑑賞者へと宛てた書簡ではないのだから)(作者の意図やらひとつの真実なんてモノに「作品」というある固有かつ非固有なテクストという場(=空間)としての形態を封じ込め限定してしまうことなく)(作者たちが与えてくれた「作品」というその豊かな「生」の機会を活かし、また生きてしまう、そのためにも)きょうのこの歌についてはあまり大それた(いかにも決定的なような)ことは論じずにおく。その代わりというわけでもないが、この歌を脚本とした映画化のアイデアを(ちょっと閃いたので)解説欄の本文で述べておいたので、よろしければお楽しみください。 

*4:おそらく、ここを進める わたくしの無意識をとおして何らかの大いなる「力」が作用しているのでしょう(!?)