Roadrunner

Words & Music by Jonathan Richman.
(1977年発表)






(原題直訳 「ロードランナー」) *1







From The Modern Lovers album, "The Modern Lovers". *2

名作アルバム度 ☆☆



(モダン・ラバーズ)より





Also on the Jonathan Richman album, "23 Great Recordings by Jonathan Richman",

推奨アルバム度 ☆☆☆



アルバム「ベスト・オブ・ジョナサン・リッチマン&ザ・モダーン・ラヴァーズ」より







名曲度 ☆☆☆






邦題「ロードランナー」 (モダーン・ラヴァーズ)








One, two, three, for, five, six!
ワン、ツゥー、スリー、フォア、ファイヴ、シックス!



Roadrunner, roadrunner
ロードランナーロードランナー
Going faster miles an hour
時速 何マイルもの凄い速さで走っている
Gonna drive past the Stop 'n' Shop *3
ストップ&ショップの店なんか通り過ぎて行ってやるぜ
With the radio on
カーラジオをつけたまま
I'm in love with Massachusetts
おれが恋するマサチューセッツ
And the neon when it's cold outside *4
そう、外が寒くなってからのあのネオン
And the highway when it's late at night
それに 夜遅くなってからのこの街道
Got the radio on
ラジオをつけてる
I'm like the roadrunner  *5
おれはまるでロードランナー




Alright
オーライ
I'm in love with modern moonlight
おれはモダンな月の光に恋してる
128 when it's dark outside
外が暗くなってからの128号線
I'm in love with Massachusetts
おれはマサチューセッツに恋してる
I'm in love with the radio on
おれは鳴ってるラジオに恋してる
It helps me from being alone late at night
それが、
おれが夜中遅くにひとりぼっちになってしまうことから
おれを救ってくれるんだ
It helps me from being lonely late at night
夜中遅くに淋しくなってしまうことから、
このおれを助けてくれている
I don't feel so bad now in the car
おれは、いまクルマの中で そんなに悪い気分じゃない
Don't feel so alone,
あんまりひとりぼっちだって感じはない
Got the radio on
ラジオが鳴ってるんだ
Like the roadrunner
ロードランナーみたいだぜ
That's right
まったくな




Said welcome to the spirit of 1956 *6
1956年の精神に「ようこそ」と言ってやった
Patient in the bushes next to '57
辛抱強く、57年の茂みの中で
The highway is your girlfriend
街道は、おまえのガールフレンドだ
As you go by quick suburban trees, suburban speed
郊外の樹木を、どんどん素早く過ぎていく、郊外のスピード
And it smells like heaven
そして、その香りは まるで天国だ
And I say roadrunner once *7
そう、おれは言うぜ、
ロードランナーだと、もう一度
Roadrunner twice
ロードランナーだぜ、二度までも
I'm in love with rock & roll
おれはロックンロールに恋してるんだ
And I'll be out all night
そう、夜じゅう、おれは外に出ていよう
Roadrunner
ロードランナー
That's right
そのとおり




Oh
おゝ



Oh
おゝ




Well, now
よーし、さあ
Roadrunner, roadrunner
ロードランナーロードランナー
Going faster miles an hour
時速何マイルもの凄い速さで走っていく
Gonna drive to the Stop 'n' Shop
ストップ&ショップの店まで走って行こう
With the radio on at night
夜中にラジオをつけながら
And me in love with modern moonlight
そう、モダンな月の光と恋仲の おれ
Me in love with modern rock & roll
モダンなロックンロールと恋仲のおれ
Modern girls and modern rock & roll
現代の女の子たちに現代のロックンロール
Don't feel so alone,
あんまりひとりぼっちだなんて感じがいないぜ
Got the radio on
ラジオがついてるんだ
Like the roadrunner
まるでロードランナーみたいだぜ
O.K., now you sing Modern Lovers
オーケー、さあ、おまえらが歌うんだ
現代の恋人たち(ルビ=モダーン・ラヴォーズ)よ





(Radio On!)
(ラジオが鳴ってる!))
I got the AM *8
おれはAM放送だぜ
(Radio On!)
(ラジオがオン!)
Got the car, got the AM
クルマがあるんだ、AM放送があるんだ
(Radio On!)
(ラジオが鳴ってる!)
Got the AM sound, got the
AMの音を聴け、聴くんだ
(Radio On!)
(ラジオがオン!)
Got the rockin' modern neon sound
聴け、ロックしてるモダンなネオンのサウンド
(Radio On!)
(ラジオがオン!)
I got the car from Massachusetts, got the
マサチューセッツからおれはクルマだぜ、そうさ
(Radio On!)
(ラジオが鳴ってる!)
I got the power of Massachusetts when it's late at night
夜遅くなると、おれはマサチューセッツ力が出て来るんだ
(Radio On!)
(ラジオがオン!)
I got the modern sounds of modern Massachusetts
おれには現代のマサチューセッツの現代の音(ルビ=サウンド)があるんだ
I've got the world, got the turnpike, got the
この世界がおれにある、ターンパイクがある、あるんだぜ
I've got the, got the power of the AM
おれには、しっかり、AM放送のパワーがある
Got the, late at night,
あるぜ、しっかり、夜遅くの
rock & roll late at night
夜更けのロックンロールが
The factories and the auto signs
いろんな工場や自動表示に
Got the power of modern sounds
現代のサウンドのパワーがあるんだ
Alright
いいぞォッ!




Bye
あばよ
Bye bye
バイバイ









Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 040210












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【Years Ago−Go!】






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・「コーヒーもう一杯」 (ボブ・ディラン
(One More Cup Of Coffee)

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20061215






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・「トゥモロー・イズ・トゥデイ」 (ビリー・ジョエル
(Tomorrow Is Today)

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20051215






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・「クレイジー・ラヴ」 (ヴァン・モリソン
(Crazy Love)
・「ストーンド・ミー」 (ヴァン・モリソン
(And It Stoned Me)

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20041215

*1:(そのまま字句どおりに訳せば「道路を疾走する者」とでもなるのだろうが)「ロードランナー」とは、実は「ミチバシリ」という(そのままのw和名を持つ)鳥の名前で、アメリカ合衆国の南西部やメキシコに棲息するホトトギス科の鳥なのだそうだが、この鳥、飛ぶ力が弱く、ひたすら地上をせっせと走り回るところから、この「ロードランナー」という名前がついたようだ。この「ミチバシリ」をメイン・キャラクターに据えた1949年に初お目見えしたアメリカの人気アニメーション「Wile E. Coyote and The Road Runner(「コヨーテとロードランナー」)」(日本でも「バグズ・バニー」や「シルヴェスターとトゥイーティ」などの多くのシリーズでその画調はお馴染みのワーナー・ブラザーズの人気アニメーション・シリーズ「Loony Tunes (ルーニー・テューンズ)のキャラクター)のもまた「ロードランナー」という名前で、ガチョウによく似た細身のその大きな鳥は宿敵のコヨーテの餌食として追いまわされながら、自動車のクラクションよろしく「beep beep」の鳴き声であたりを全力疾走で逃げ回る。さらにロックンロールの世界では、「ロードランナー」といえば、きょうのこのモダン・ラヴァーズのこの歌よりも、ボー・ディドリーの「ロードランナー」やジュニア・ウォーカーの「ロードランナー」の方が遥かによく知られており、幾多のカヴァーも有名で名曲の誉れ高いナンバーだが、それらの「ミチバシリ」さんたちも、おそらく、ここ数日のうちにここに登場することになるでしょう。控え室では、いま、エンジンをブルブル吹かしながら、その登場を待ってる模様ですw。

*2:このアルバムは、すでに1973年にレコーディングを終えていたが、レーベル側の諸事情やジョナサン・リッチマン自身の心境の変化などもあって1977年の発表となってしまい、そのときにはすでにこのモダーン・ヴァーズは解散しており、メンバーもそれぞれ他のグループで活躍して名を挙げており、本体も「ジョナサン・リッチマン&ザ・モダーン・ラヴァーズ」というまったくべつのグループになっていた。(このグループ、とりわけジョナサン・リッチマンという人のミュージシャンシップにはなかなか興味深いものがある。)(なあ、このアルバムはリッチマンらメンバーの希望をワーナーブラザーズが受け容れて、ヴェルヴェット・アンダーグランドにいたジョン・ケールがプロデューサーを務めている。))

*3:アメリカ北東部を中心に主として街道筋に展開する大型スーパーマーケットやディスカウント・ショップのチェーン店。

*4:マサチューセッツは、作者でこの歌を歌っているジョナサン・リッチマンの故郷、ネティックがある州で、1951年にマサチューセッツのその街で生まれた彼は、やがてヴェルヴェット・アンダーグランドに心酔して18歳のときひとりニューヨークに移り住む。(それにしても、しかし、こんなラインを耳にすると、どうしても人はビージーズのあの名曲「マサチューセッツhttp://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050208 を思い出してしまいますね。

*5:と訳していて、いま、ハタと気がついたのですが、おゝ!! たぶん、これは「(ボー・ディドリーのロックンロールの名曲)「ロードランナー」の歌みたいぜ♪という、そういう気分なのではないだろうか、おゝ、きっとそうに違いないw。そう言えば、このギター:ストロークもボー・ディドリー固有の(あの呪術的とも言える(?))ジャングル・ビートの変奏のよにも聴こえてきますね。おじさんの「ロードランナー」は近日こちらに登場します。しばしのお待ちをwink

*6:1956年はエルヴィス・プレスリーがメジャー・レーベルのひとつ、RCAから「ハート・ブレーク・ホテル」で登場してロックンロールの「顔」、ロックンロールを体現するひとつの「聖画像」(ルビ=イコン=icon=アイコン)となった年であり、ロックンロールの花がけたたましく咲き乱れた年と言えるだろう。

*7:この部分「ロードランナー、ワンス」という音列が「ウォウォーウォーッ!」と聴こえるのがカッコイイ

*8:この時代、多くの有名ロック・グループや こころざしの高いアーチストたちのナンバーはどんどんサウンドに凝るようになり、それにつれて演奏時間も長くなり、歌詞も深く、重く、痛みを伴ったり、また、ときには難解なものになり、スケールも大きくなって、次第にお気軽なAM放送で次から次へと流すには相応しくないものとなっていった。俗にアメリカで「FMロック」と称された部類のサウンドや音楽だ。モダーン・ラヴァーズを率いてニューヨークのパンク・シーンを先導するかたちになってきた きょうのこの歌を書いたジョナサン・リッチマンのこのラインは、おそらく当然のことながら、そのあたりの事情をを反映してのものだろう。1956年のロックンロールの精神に敬意を表しながら、あくまでもモダーンな(すなわち現代の)サウンド(=音と響き)を表=現する。パンク・ロックとは、言うならば、そうした「FMロック」と化してしまった(踊れない、考え込まされてしまう)ロックンロールに対する反動としての勢いをクラブ・シーンを中心に獲得して、ひとつの大きな無数に押し寄せてくる「新しい波」(ルビ=ニューウェーブ)となっていったもので、当時のイギリスではパンク・ロックのそうした台頭に対して(「FMロック」としていま述べたような既成のロック・シーンは(当時のイギリスのロック・ジャーナリズムによって)(絢爛豪華で大金持ちになり名声を得た仕事も人生もスケールが大きくなったロックのスーパースターたちを乗せた)「タイタニック」号によく喩えられていたのが「NME」(早くから積極的にパンクを支援し、それをムーブメントへと主導しながらシーンを推進していったイギリスの歴史の長い音楽週刊誌)の当時の紙面などからうかがえる。といことで、ここでモダン・ラヴァーズの面々を紹介しておきましょう。ギターとヴァーカル、そしてソングライティングのリーダーのジョナサン・リッチマン、(やがてトーキングヘッズのギタリストとなる)ピアノ、キーボードのジェリー・ハリスン、ベースのアーニー・ブルックス、(やがてカーズを結成することになる)ドラムスのデイヴィッド・ロビンソン、この4人が「現代の恋人たち(=愛する者)」(あるいは「現代を愛する者」を名乗ってこの歌を歌い演奏しているザ・モダーン・ラヴァーズでっすッ!♪