The Right Profile

Words & Music by Joe Strummer and Mick Jones.
(1979年発表)







(原題直訳 「適切なプロフィール/右の横顔」) *1








歌詞は、次のURLから、
http://www.mp3lyrics.org/t/the-clash/the-right/







From The Clash album, "London Calling". *2

名作アルバム度 ☆☆☆



アルバム「ロンドン・コーリング」(クラッシュ)より





名曲度 ☆









邦題「ニューヨーク42番街」 (クラッシュ)










Say, where did I see this guy?
えーと、おれ、こいつのこと何で見たんだっけ?
In Red River? *3
「赤い河」か?
Or A Place in the Sun? *4
それとも「陽のあたる場所」だったか?
Maybe the Misfits? *5
たぶん、「荒馬と女」だったかも?
Or From Here to Eternity? *6
それとも「地上より永遠に」か?




Everybody say,
みんなが言うぜ
"Is he all right?"
「あの人、元気だった?」
And everybody say,
そう、みんなが言うんだ
"What's he like?"
「どんな人だった?」って
Everybody say,
みんなが言うんだ
"He sure look funny."
「きっとへんな顔してるんだろうな」
That's...
つまり・・・・
Montgomery Clift, honey!
モンゴメリー・クリフトがだよ、ハニー!




New York, New York,
ニューヨーク、ニューヨーク
42nd Street
42丁目
Hustlers rustle and pimps pimp the beat
ペテン師どもが世話しなく うろつきまわり、
ポン引きどもが闊歩し、客漁り
Monty Clift is recognized at dawn *7
明け方、モンゴメリー・クリフトが目撃された
He ain't got no shoes
彼は靴を履いていなかった
And his clothes are torn
そして、彼の服はズタズタにちぎれちゃってたぜ




Everybody say,
誰もが言うんだ
"Is he all right?"
「あいつ、大丈夫だったのか?」
And everybody say,
そう、誰もが言うのさ
"What's he like?"
「あいつ、どんなだったんだよ?」って
Everybody say,
みんなが言うんだ
"He sure look funny."
「きっと滑稽に見えたんだろうな」
That's...
つまり・・・・・
Montgomery Clift, honey!
モンゴメリー・クリフトがだよ、ハニー!




I see a car smashed at night *8
おれには夜中にクルマがぶつかるのが見える
Cut the applause and dim the light
喝采の声は止み、照明は薄暗いものとなる
Monty's face is broken on a wheel
モンティの顔はクルマの中で潰れている
Is he alive?
彼は生きてるんだろうか?
Can he still feel?
彼はまだ感覚があるんだろうか?




And everybody say,
そう、誰もが言うんだ
"Is he all right?"
「無事なのか、彼は?」
And everybody say,
そう、みんなが言ってる
"What's he like?"
「彼の具合はどんななんだ?」」
Everybody say,
みんなが言うんだ
"He sure look funny."
「おかしなことになってるんだろうな」
That's...
つまり
Montgomery Clift, honey!
モンゴメリー・クリフトがだよ、ハニー





(spoken)
(セリフ)


Seen him right profile *9
やつをちゃんと正しい姿で見ちゃったぜ




And everybody say,
それで、みんなが言うんだ
"Is he all right?"
「彼は元気だったか?」
And everybody say,
そう、みんなが言うんだ
"What's he like?"
「彼、どんなだった?」
Everybody say,
みんなが言うんだ
"He sure look funny."
「あいつは確かにヘンだもんなあ」
That's...
つまり、
Montgomery Clift, honey!
モンゴメリー・クリフトがだよ、ハニー!




(spoken)
(セリフ)


Nembutal *10
ネンブタールさ
Numbs it all
すべてを鈍磨させてくれるんだ
But I prefer
けども、おれならな
Alcohol
アルコールにしとくがなあ




And everybody say,
そう、みんなが言うんだ
"What's he like?"
「どんな感じだったよ、彼は?」
And everybody say,
そう、みんな、言うんだ
"Is he all right?"
「あいつ、元気にしてたか?」って
Everybody say,
みんなが言うんだ
"He sure look funny."
「確かにヘンだったろ」って
That's...
つまり・・・・・
Montgomery Clift, honey!
モンゴメリー・クリフトがさ、ハニー!




He said go out
彼は言ったんだ、外へ行って
And get me my old movie stills
それで、
おれの昔の映画のスチール写真を持って来てくれ
Go out and get me another roll of pills
外へ行って、また錠剤の入ったシートの束を持って来てくれ
There I go again shaking,
また、震えが来てるんだ
But I ain't got the chills
なのに、おれは寒気なんかしてないんだ




(screaming)
(絶叫)


ARRRGHHHGORRA
アガァーーッ
BUH BHUH DO
ブアァーーッ
ARRRRGGGGHHHHNNNN!!!!
ア、アーーン




And everybody say,
すると、みんなが言うんだ
"What's he like?"
「彼の具合はどうなんだい?」
And everybody say,
そう、みんなが言うんだ
"Is he all right?"
「彼は平気なのか?」
Everybody say,
みんなが言ってる
"He sure look funny."
「たしかに彼は様子がヘンだよな」
That's...
つまり・・・・
Montgomery Clift, honey!
モンゴメリー・クリフトがだよ、ハニー!










Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 030210










∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮






【Years Ago−Go!】






(1年前のエントリーを Playback♪)






・「ゴー・ナウ」 (ムーディー・ブルース

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20061118








(2年前のエントリーも Playback♪)







THE KINKS アルバム「ソープ・オペラ」全曲訳 (4)



・「9時から5時まで」 (キンクス

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20051118

*1:タイトルであるこの「The Right Profile」は、そのまま訳せば「正しいプロフィール」「適切なプロフィール」ということになるだろうが、きょうのこの歌に歌われている主人公で、20世紀中葉のハリウッドで活躍した映画スターのモンゴメリー・クリフト(1920年−1966年)の(それこそ)「プロフィール」に照らして見るならば、かつてマーロン・ブランドのライバルと評され、またジェームズ・ディーンの憧れの俳優として、いくつもの名作に出演し、その繊細で神経質なイメージで人気を博し、やがて、この歌の中でも歌われている(1956年5月のハリウッドでのパーティーの帰りに公道上における)自動車事故によって、鼻と顎を骨折し、さらに二枚目俳優にとっては生命以上の生命とも言える顔の左半分に激しい裂傷を負う重傷を負い、整形手術を余儀なくされ、顔の半分の神経が麻痺してしまったという。そのため、事故以来、映画や写真の撮影の際には、彼は、極力、手術跡のないそれまでのルックスをとどめた「右側からの横顔(ルビ=プロフィール)」を撮らせていたという、そういう意味での「The Right Prpfile(=右の横顔)」というタイトルでもあることも頭に入れておくといいだろう。なお、モンゴメリー・クリフトは、この事故の後も多くの映画に出演し、スクリーンの上ではそれまでと変わりない活躍をつづけていたが、実生活では(事故の後遺症によるものなのか)(また事故以前からの内臓器関連の持病もあって)大きな苦痛や苦悩を抱えて生きることとなり、現場での困難やトラブルも少なくはなかったと伝えられ、また、1960年に移り住んだニューヨークでは奇行も伝えられ、1966年7月の心臓麻痺によるその死は「ハリウッド史上、もっと長く時間がかかった自殺」とまで言われ、事故後の彼の10年余の「生」の時間が(アルコールや鎮静剤など薬物への過度の依存とその中毒による)(いわゆる)「緩慢な自殺」であったと見る向きもある。なお、作者のひとりであるジョー・ストラマーは、きょうのこの歌を1977年に刊行されて話題となった「Monty A Biography of Montgomery Clift」(ロバート・ラガーディア著「モンティ 伝記モンゴメリー・クリフト」)を読んでつくったという。(同書は、アルバム「ロンドン・コーリング」のプロデューサーであるガイ・スティーヴンスの当時の熱烈な愛読書だったことから、ストラマーはその影響を受けたのだろう。) なお、このモンゴメリー・クリフトを歌ったロック・ナンバーとして、ほかにもR.E.M. の1992年発表のアルバム「Automatic for the People」所収の「Monty Got A Raw Deal」 (邦題「モンティ・ガット・ア・ディール」)という歌があるが、たしかにこのモンゴメリー・クリフトという俳優には、マーロン・ブランドジェームズ・ディーンと並んで「ロック」が魅せられるべきある種、独特の輝きがあった俳優と言えるだろう。というよりも(より積極的=ポジティヴに)時代の若者への風俗的また文化的影響力が「ハリウッド映画」から「ロックンロール」「ロック・ミュージック」へと移行していくことを準備することになった「時代のイコン」 とも言うべき存在=スターだったと言えるかもしれない。

*2:このアルバムからは、すでに「ブリクストンの銃」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20071115#p3 がここで紹介されていますので、よろしければどうぞ♪

*3:1948年アメリカ公開の映画「赤い河」(ハワード・ホークス監督、ジョン・ウェインモンゴメリー・クリフト主演)

*4:1951年アメリカ公開の映画「陽のあたる場所」(ジョージ・スティーヴンス監督、モンゴメリー・クリフトエリザベス・テーラー主演、ジョン・ドス・パトス「アメリカの悲劇」原作)

*5:1961年アメリカ公開の映画「荒馬と女」(ジョン・ヒューストン監督、クラーク・ゲーブルマリリン・モンローモンゴメリー・クリフト主演)

*6:1953年アメリカ公開の映画「地上より永遠に(=ここよりとわに)」(フレッド・ジンネマン監督、バート・ランカスターモンゴメリー・クリフト主演)

*7:「モンティ」は(ファンや映画人やマスコミの間での)モンゴメリー・クリフトの愛称。

*8:モンゴメリー・クリフトの伝記的な事実としては、この自動車事故は、1956年のハリウッドでのことだ。

*9:(前述のとおり)「ちゃんと右からの横顔で見たよ」と聴くこともできる。

*10:「ネンブタール」はアメリカで市販されている鎮静剤。