Back Street Girl

Words & Music by Mick Jagger and Keith Richards.
(1967年発表)






(原題直訳 「裏通りの女」)







歌詞は、次のURLから、
http://www.lyricsdomain.com/18/rolling_stones/backstreet_girl.html








From The Rolling Stones album, "Between The Buttons". *1

名作アルバム度 ☆☆☆



「ビトゥイーン・ザ・バトンズ」 (ローリングストーンズ) *2





Also on The Rolling Stones compilation, "Flowers". *3

推奨アルバム度 ☆☆☆



「フラワーズ」 (ローリング・ストーンズ







名曲度 ☆☆







邦題「バックストリート・ガール」 (ローリング・ストーンズ








I don't want you to be high
ぼくは、きみに有頂天になってもらいたいわけじゃないんだ
I don't want you to be down
きみに落ち込んでほしいわけじゃない
Don't want to tell you no lie
きみには嘘なんかつきたくないんだ
Just want you to be around
ただ きみにそばにいてほしいのさ




Please come right up to my ears
ぼくの耳のところまで寄っておいで
You will be able to hear what I say
ぼくの言ってることが聞こえるようになるだろう
Don't want you out in my world
きみには ぼくの世界に出て来てほしくないんだ
Just you be my backstreet girl
きみには、ただ ぼくの裏通りの女でいてほしいのさ




Please don't be part of my life
どうか、ぼくの生活の一部にはならないでくれよな
Please keep yourself to yourself
どうか、きみは きみの分際をわきまえていてくれ
Please don't you bother my wife
頼むから、ぼくのワイフを困らせないでくれ
That way you won't get no help
そんなことしたって、きみには何の足しにもならないはずだぜ





Don't try to ride on my horse
ぼくの馬には乗ろうとしないでくれ
You're rather common and coarse anyway
きみは早い話が平民なんだし、 *4
それにあんまり品もよろしくない、いろんな点でね 
Don't want you out in my world
きみには ぼくの世界に出てきてほしくないんだ
Just you be my backstreet girl
ただ ぼくの裏町の女でいてほしいんだ




Please don't you call me at home
どうか家まで訪ねて来たりしないでくれ
Please don't come knocking at night
頼むから、夜中に来てノックするような真似はしないでくれ
Please never ring on the phone
お願いだ、電話なんか絶対にしてこないでくれ
Your manners are never quite right
きみのやり方は、どうしたってまるでなってないぜ




Please take the favors I grant
どうか、特典はぼくが認めたものだけにしといてくれ
Curtsy and look nonchalant, just for me
膝を折っての挨拶とか平然としたお澄まし顔は、
このぼくにだけにしておこうな




Don't want you part of my world
きみには ぼくの世界の一部になってほしくないんだ
Just you be my backstreet girl
きみには、ただ ぼくの裏町の女でいてほしいんだ




Just you be my backstreet girl
きみには、ただ、ぼくの裏通りの女だけでいてほしいんだ









Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 091809









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ストーンズには、きょうのこの歌のほかにも
イギリス社会に特有の「クラース」(=class=階級=身分)にまつわる歌として、
(アッパークラス=上流階級の女性との火遊びを歌った)「プレイ・ウィズ・ファイアー」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050416#p2
ストーンズにとって最大のもっとも手の込んだジョークとも言うべき大仰で辛辣な擬古典的な傑作)「レディ・ジェーン」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050416
さらに(そうしたアッパークラスの衰弱や退廃を呆れ顔で冷淡に突き放す)「19回目の神経衰弱」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050325 があるが、
それらの歌では(是非ともURLをご参照の上、あらためて お聴きいただきたいのだが)
いずれも歌の語り手(=歌い手)である登場人物は、
そのままそれを歌っているミック・ジャガーローリングストーンズに重なる社会的なバックグランドを感じさせる存在であることもハッキリと歌い込まれているのだが、
きょうのこの歌では、それらの歌とはまた異なる構図の転換が計られていて、
(早い話が)この歌では「上」が「下」を歌うものとなっていて、
併せて歌手=ミック・ジャガーは歌の語り手であるアッパークラスの人間に扮した上で、
もうひとりのこの歌の登場人物である(現実の自分たちローリングストーンズと同じ身分の)女に向けて、この歌を歌うかたちになっている。
それはまた、イギリス国内や海外での成功によって上流階級の人間たちとの交遊を持つことになった彼らが、自らその肌で感じた上流からの視線から生まれたものだったのかもしれないが、
この歌の歌い手が示す(歌の中での明らかな)不遜さや傲慢さとはまたべつに、
ミック・ジャガー自身が歌の中でアッパークラスの人間に扮してみせているそのことの不遜さw(!)という意味において、
この歌における傲岸不遜さは二重のもの(ないしは二乗されたもの)となっていると聴くことができるだろう。
そのあたりもまた、きょうのこの歌のどうにも打ち消しがたい魅=力という力となって、
ミックが歌うその甘い歌声やキースのアコースティック・ギターや故ブライアン・ジョーズマリンバアコーディオンをはじめとしたストーンズの気品溢れる演奏にひとつの通奏低音のようにして秘めやかに表れている。

リッスン♪! 
(ゆうつべ にはないみたいなので、いろんなネットラジオで どぞ−ん♪>>
>>>えっちヤンttp://listen.grooveshark.com/#/song/Back_Street_Girl/43509)








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【Years Ago−Go!】







(1年前のエントリーを Playback♪)






・「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」 (ジェリー&ペースメイカーズ)

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20060711








(2年前のエントリーも Playback♪)






☆アルバム「ジギー・スターダスト」(デイヴィッド・ボウイ)全曲訳(3)☆





・「月世界の白昼夢」 (デヴィッド・ボウイ

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050711

*1:このアルバム(イギリス盤)からは、すでに「イエスタデーズ・ペーパーズ」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20051203 がすでにここで紹介ずみになっていますので、よろしければどうぞ♪

*2:アメリカ盤の同名のアルバムには、きょうのこの歌は収録されておらず、アメリカでは「フラワーズ」というアルバムで初めて発表された。

*3:このアルバムからは、すでに「ルビー・チューズデー」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050111 、「マザー・インザ・シャドー」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050409 、「夜をぶっとばせ」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20041207#p3 、「レディ・ジェーン」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050416 「マイ・ガール」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20041221 、「マザーズ・リトル・ヘルパー」http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050120 の6曲がこちらで紹介されていますので、よろしければどうぞ♪

*4:ここでは「平民」と訳した「common」を(もちろん)「一般人」と訳してみることもできるだろうが、そこは階級社会のイギリスということで、House of Commons ("衆"議院=下院)などの例にしたがって(敢えて)「平民」と訳してみた。まあ、日本語の「庶民」と共通する(in common with)wものがあるコトバですね。(もし、これを「一般人」と訳してしまうと(まるで成り上がりのスーパースターと一般のファンの歌のような)悪しき誤解を招くことになるだろう。この時期のストーンズは、まだまだ、そんなスーパースターではないし、第一、それではこの曲のメロディーや気品溢れるバックの演奏が醸し出している雰囲気からは、いたって不自然な(居心地の悪い)聴き方になってしまうだろう。ダベリの部分にも書いておいたが、きょうのこの歌は、この時期のストーンズの傑作である「レディ・ジェーン」や「プレイ・ウィズ・ファイアー」「19回目の神経衰弱」などに連なる一連のモチーフを扱った歌であることをどうぞお見逃されることなかれーモンノレレ。