The Milk Of Human Kindness
Words Keith Reid.
Music by Gary Brooker.
(1969年発表)
(原題直訳 「人間の善意のしたたり」)*1
From The Procol Harum album, "A Salty Dog".
名作アルバム度 ☆☆☆☆
「ソルティ・ドッグ」 (プロコル・ハラム)
歌詞は、次のURLから
http://www.go2lyrics.com/P/Procol+Harum/105247.html
名曲度 ☆☆
When you knew that I had given all the kindness that I had
きみは
ぼくが持っていた好意をすべてを与え尽くしてしまったと知ったとき
Did you think that it might be time to stop?
これでもうやめるべきときかもしれないと考えてくれただろうか?
When you knew that I was through
That I'd done all I could do
ぼくが自分にできそうなことをすべてしてやってしまい
抜け殻になってしまったとわかったそのときに
Did you really have to milk the final drop?
きみは、本当に
最後の一滴まで搾り取らなきゃならなかったのだろうか?
Not content with my mistake
ぼくのしくじりだけでは満ち足りず
You behaved just like a snake
きみはまるで蛇のように振る舞った
And you left me for a WASP without a sting
そして、何の文句も言わずに
きみはぼくを捨てて上流の人間*3のもとに奔ったんだ*4
Tell all my friends back home
故郷にいるぼくの友達みんなに伝えといてくれ
That I did it on my own
ぼくはこいつを自分ひとりでやったのだと
And that to their well-worn cares they should cling
そして
みんなの中にずっとあった陳腐で月並みな懸念どおりになってしまったと
When you knew that I had given all the kindness that I had
きみは
ぼくにあった善意を
ぼくがすべて出しきってしまったと知ったそのとき
Did you feel you had to break that lonely vow?
あのうすら淋しい誓いを破るべきだという気持ちになったのだろうか
When you knew that I was through
That I'd done all I could do
ぼくが自分にできそうなことをすべてしてやってしまい
抜け殻になってしまったのだとわかったそのときに
Did you really have to sow that final plough?
きみは最後のひと耕しをして種を撒かなきゃならなかったのだろうか?
Not content with my mistake,
ぼくの過ちだけでは満足などせず
You behaved just like a snake
きみはまるで蛇みたいな真似をしたんだ
And you left me for a WASP without a sting
そして、何の文句を言わずに
ぼくを捨てて上流の人間のもとに奔ったのだ
Tell all the folks back home
故郷の連中に言ってやってくれ
That he did it on his own
あいつが勝手にやったのだと
And that to their well-worn cares they should cling
そう、みんなの中にずっとあった
陳腐で月並みな心配どおりになってしまったのだとね
Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞
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この人、自殺でもしちゃいましたか・・・・?
それにしても、プロコルハルムの歌はいつも思わせぶりな衒いの強い歌が多いですね
※ これまでここで紹介したプロコル・ハルムの歌
・「青い影」 (プロコル・ハルム)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050122
・「スーベニア・オブ・ロンドン」 (プロコルハルム)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050924
・「ライム・ストリート・ブルース」 (プロコルハラム)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20060708
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【Years Ago−Go!】
(1年前のエントリーを Playback♪)
・「ディス・タイム・トゥモロウ」 (キンクス)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20051219
(2年前のエントリーも Playback♪)
・「フェア・プレー」 (ヴァン・モリソン)
・「コンフォート・ユウ」 (ヴァン・モリソン)
http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20041219
*1:このフレーズは(慣習的な意味としては)「ごく自然な、生まれながらの人間らしい気持ち」ということだが、出典は(というか由来は)シェークスピアの戯曲「マクベス」の第一幕第五場のはじめの(夫からの手紙を読んだ)マクベス夫人が(夫にはその野望を叶えるのにいささか心もとない人間的な弱さがあるのを指摘して)言うセリフ「人情というう甘い乳がありすぎるのです」(It is too full o' the milk of human kindness.)からきている。
*2:(なるほど気持ちはわからなくもないですが)これは、どうにも困った邦題ですわよ( ゜д゜)、 「性格」を「自然」と読み違えたような邦題と言いましょうか、どちらも「nature」ですからねーちゃんwink
*3:アメリカの支配的な階級を形成している「White Anglo Saxon Protestant (アングロサクソン系白人プロテスタント)」
*4:これはプロコルハラムの座付き作詞家であるキース・リードがよくやる言葉遊びで、このラインは(文脈を離れて)そのまま「きみは一刺しもせずにぼくを捨ててスズメバチ(小文字で「wasp」)のもとへ奔ったんだ」と聴くこともできる。