Chicago (We Can Change The World)

Words & Muisc by Graham Nash.
(1971年発表)*1





(原題直訳 「シカゴ (わたしたちは世界を変えられる)」)



Performed by Graham Nash.

You can listen to Graham Nash album, "Songs For Beginners".
名作アルバム度 ☆☆

「ソング・フォー・ビギナーズ」 (グレアム・ナッシュ)




Also you can listen to Crosby, Stills, Nash and Young live album,
"Four Way Street".

名作アルバム度 ☆☆☆☆☆

「4ウェイ・ストリート」 (クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング)





歌詞は、次のURLから
http://www.ocap.ca/songs/chicago.html





名曲度 ☆☆☆





邦題 「シカゴ」 (グラハム・ナッシュ)








So your brother's bound and gagged
そうなんだ、きみのブラザー*2が縛られ、さるぐつわをかまされている
And they chained him to a chair,
そして、やつらは彼を鎖で椅子に縛りつけたんだ*3
Won't you please come to Chicago?
どうか、きみたち、シカゴに来てくれないか
Just to sing.
ただ歌うためだけでいい
In a land that's known as freedom,
自由の国として知られる地で
How can such a thing be fair?
どうすればこんなことが公正ってことになるんだろうか?
Won't you please come to Chicago
どうか、きみたち、シカゴまで来てくれないか
For the help that we can bring.
ぼくらにできる手助けをするために




We can change the World.
ぼくたちはこの世界を変えることができるんだ
Rearrange the World.
作りなおすんだ、世界を
It's dying
世界は死にかけている
To get better.
よりよくなるためにね




Politicians sit yourselves down,
政治家さんたちはどうぞすわっていてください
There's nothing for you here.
あなたがたの出る幕はここにはまったくありません
Won't you please come to Chicago
どうか、みんな、シカゴまで来てくれないか
For a ride.
参加するだけでいい
Don't ask Jack to help you
ジャックなんかをあてにしちゃいけない*4
Cause he'll turn the other ear.
だって、あいつは右から左で聞く耳を持たないぜ
Won't you please come to Chicago
どうか、きみたち、シカゴに来てくれないか?
Or else join the other side.
さもなきゃ、向こうの味方になるがいい




(We can change)
(ぼくらは変えられる)
Yes we can change the World.
そうだ、ぼくらは世界を変えられるんだ
(Rearrange)
(作りなおすんだ)
Rearrange the World.
この世界を作りなおすんだ
(It's dying)
(それは死にかけている)
If you believe in justice.
もし、きみが正義を信じているなら
(It's dying)
(それが死にかけてるんだ)
And if you believe in freedom.
そして、きみが自由を信じているなら
(It's dying)
(それが死にかけてるんだ)
Let a man live his own life.
人間に人それぞれの暮らしをさせてやるんだ
(It's dying)
(それが死にかけてるんだ)
Rules and regulations, who needs them?
規則の類なんて、そんなもの誰に必要なんだ?
Open up the door.
ドアを開くんだ




Somehow people must be free,
どうしたって人間は自由でなきゃならない
I hope the day comes soon.
ぼくはその日が近いことを願ってるぜ
Won't you please come to Chicago,
どうか、みんな、シカゴまで来てくれないか
To show you face.
顔を見せてくれ
From the bottom of the ocean
大海原の底から
To the mountains of the Moon.
あの月の山々にいたるまで
Won't you please come to Chicago
どうか、みんな、シカゴに来てくれないか
No one else can take your place.
きみの代わりになれる人間はほかには誰もいないんだ*5




(We can change)
(ぼくらは変えられる)
Yes we can change the World.
そうだ、ぼくらは世界を変えられるんだ
(Rearrange)
(作りなおすんだ)
Rearrange the World.
この世界を作りなおすんだ
(It's dying)
(それは死にかけている)
If you believe in justice.
もし、きみが正義を信じているなら
(It's dying)
(それが死にかけてるんだ)
And if you believe in freedom.
そして、きみが自由を信じているなら
(It's dying)
(それが死にかけてるんだ)
Let a man live his own life.
人間に人それぞれの暮らしをさせてやるんだ
(It's dying)
(それが死にかけてるんだ)
Rules and regulations, who needs them?
規則の類なんて、そんなもの誰に必要なんだ?
Open up the door.
ドアを開くんだ








Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞







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(とりあえず楽曲のみ)

※ 解説は明日以降に追加掲載しますゥ。


(ごみゃんnya、世の中、連休中でも、わしはごそーりと(でもねーかw)宿題かかえとりまんねん。というわけで、明日以降に詳しい「シカゴ」の物語を講談いたしましょう。)



直接、この歌には関係ないのだが、(この出来事がなければ、この歌も生まれなかったという意味で)1968年のシカゴで開催された民主党大会の(会場周辺の)大騒乱について触れておくことは(まあ)親切ということになるだろう。

1968年というのは、アメリカ合衆国にとっては、次の4年間の自分たちの国のリーダーである「合衆国大統領」を誰にするかを決める4年に1度の大統領選挙のある年だ。
このときの現職の大統領は(1963年に暗殺されたジョン・F・ケネディに替わって副大統領から大統領に昇格し)(1964年の(前回の)選挙で(共和党のゴールドウォーター候補を破って圧倒的な支持のもとに当選した)民主党のリンドン・B・ジョンソンで、彼はすでに(3月の時点で)(TVを通じて)その年の選挙には不出馬を表明し、民主党は(ジョン・F・ケネディの次弟で、兄の政権時代には司法長官を務めたこともある上院議員の)ロバート・ケネディが最有力の候補として(アメリカのみならず世界中の)人気と注目を集めていた。
ところが、そのロバート・ケネディが6月(6日)になって(カリフォルニア州の候補指名を勝ち取ったその直後、会場内で)(サーハン・サーハンというヨルダン移民の青年の凶弾に斃れ)暗殺されてしまう。*6一方の共和党は(アイゼンハワー政権の副大統領を務め、1960年の選挙をジョン・F・ケネディと争って敗れたタカ派の)リチャード・ニクソンが最有力の候補と目されていた。
そして、この選挙は(1965年のアメリカ軍による(当時の)北ヴェトナムへの度重なる爆撃の拡大から全面化することになったヴェトナム戦争が進行する中での(また、激しい反戦運動が全米で高まりを見せる中での)最初の大統領選挙でもあった。
合衆国の大統領選挙というのは、その年の2月から6月にかけて各州で予備選挙や党大会が開催され、夏の全国大会に出席する代議員の選出が行われ(また州によっては党員選挙で候補が指名されるところもあり)、6月中には全米各州の指名候補が明らかになり、7月ないしは8月に開催される党の全国大会で正式な大統領候補と副大統領候補が決定され、指名されるという方式になっている。*7
民主党は(上述のとおり)6月初めの時点で最有力のロバート・ケネディを失ってしまうわけだが、8月24日からシカゴで開催される全国総大会をまえに候補指名を争っていたのは、(引退を表明したジョンソン大統領がその後継に指名した)(現職)副大統領のヒューバート・ハンフリーと(ヴェトナム戦争を「不道徳な戦争」と呼んで早期解決を主張していた)ハト派のユージン・マッカシー・・・・・・(この項、つづく)



ところで、
きのうの「オハイオ」から、きょうのこの「シカゴ」というコースは、
わかりやすかったので予測できたかたも多かったのではないかと思います。*8
シカゴには(いい曲が多いので)ちょっと何泊かしてみるつもりでおりますよー。








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【A Year Ago−Go!】




(1年前のエントリーを Playback♪)



凄いですねー、
ちゃんと1年まえのきょうのエントリーにボビー・シールとブラック・パンサーズが登場してますよ。
やっぱ、ここにはロックの神様、お宿りなさっているみたいです。ロックンロ〜〜ル♪



・「ジョージ・ジャクソン」 (ボブ・ディラン

・「アンジェラ」 (ジョン・レノン

・「ブルース・フォー・ブラザー・ジョージ・ジャクソン」 (アーチー・シェップ

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050430

*1:シングルとして発売されたのは1971年だが、ライブではそれ以前からさかんに歌われていたものと思われる。

*2:ヒューイ・P・ニュートンとブラック・パンサー党を創設し、同党の主席を務めていたボビー・シールのこと。(いわゆる)「シカゴ・エイト」(詳細は(明後日に追加アップ予定の)本文を参照)と呼ばれる陰謀と内乱煽動の罪で起訴されたアメリカの急進派反体制グループ一網打尽の裁判で判事の法廷指揮に従わず、法廷秩序を撹乱、妨害する挙動が重なり、とうとうシールは手足を縛られ、さるぐつわをはめられたうえ、手錠で手足を椅子につながれた状態で出廷させられた。その(さるぐつわ姿の)法廷スケッチは次のURLにて > http://fas-history.rutgers.edu/clemens/seale2.jpg

*3:手錠で手足を椅子につながれた有名な法廷スケッチは次のURLでどうぞ> http://www.richsamuels.com/nbcmm/chicago_conspiracy_trial/images/bobby_seale_bound.jpg

*4:判事のジュリアス・J・ホフマンのことと思われる。

*5:いわゆる「代議制」というのは、この考えとは対立する発想だということを(ちょっくら)思い起こしておくとしようか。

*6:この年のアメリカでは、4月に黒人運動の指導者マーチン・ルーサー・キング師もまた凶弾に斃れるなど、暴力が猛威を奮った一年で、他にも(一命は取り留めたものの)アンディ・ウォーホルまでもが過激なフェミニストの女性に狙撃されるなど、殺伐とした一年だった。

*7:その後、11月の初めに大統領選の一般投票が行われ、各州で大統領選挙人が選出され、12月初めにその選挙人による投票が行われ、翌年1月6日に議会の上院下院の合同会議の場で開票が行われ、1月20日に新大統領が議会で宣誓して就任式が行われるわけだが、実質的には11月の一般投票の時点で次の大統領が明らかになる。

*8:それにしてもクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングのカゲキなおふたり、ナッシュさんもヤングさんも、ふたりとも(アメリカ人には)(イギリス人とカナダ人という)外国人なんですよね。