Daydream Believer

Words & Music By John Stewart.*1
(1967年発表)





(原題直訳 「白日夢を信じる人」)




From The Monkees album, "The Birds, The Bees & The Monkees".
名作アルバム度 ☆☆

「小鳥と蜂とモンキーズ」 (モンキーズ



歌詞は、次のURLから
http://www.monkees.net/DOCS/LYRICS/DAYDREAM.htm




名曲度 ☆☆☆






邦題 「デイドリーム・ビリーヴァー」 (モンキーズ








Oh, I could hide 'neath the wings
Of the bluebird as she sings.
あゝ、さえずる青い鳥の翼の下に
隠れていられるものならなあ
The six o'clock alarm would never ring.
6時の目覚まし時計だって
鳴ることはないんだけれども
But it rings and I rise,
でも、そいつは鳴ってしまい
ぼくは起きる
Wipe the sleep out of my eyes.
両目の眠けを拭きとって
My shavin' razor's cold and it stings.
髭剃り用の剃刀の刃がヒヤっとして、ピリッとする




Cheer up, Sleepy Jean.
元気を出そうぜ、眠たげジー
Oh, what can it mean.
あゝ、そんなこと言っても意味ないか
To a daydream believer
真昼間から夢みたいないこと信じ込んでる
And a homecoming queen.
同期の女王*2にはな




You once thought of me
昔、きみはぼくのことを
As a white knight on a steed.
白馬の騎士だと思ってくれてた
Now you know how happy I can be.
いま、きみは
幸せになるのはこのぼくのほうだとわかっている
Oh, and our good times start and end
あゝ、そして
ぼくらの楽しい時間ははじまって
そして終わる
Without dollar one to spend.
使うお金がなくなってだ
But how much, baby, do we really need?
だけど、ベイビー
ぼくらは本当にいくらぐらい必要なんだろう?




Cheer up, Sleepy Jean.
元気に行こうぜ、眠そなジー
Oh, what can it mean.
あゝ、こんなこと言っても意味ないか
To a daydream believer
真昼間から夢みたいなことを思ってる
And a homecoming queen.
同期の女王さまにはな




Cheer up, Sleepy Jean.
元気を出そうぜ、眠たげジー
Oh, what can it mean.
あゝ、そんなこと言っても意味ないか
To a daydream believer
真昼間から夢みたいなことを思ってる
And a homecoming queen.
同期の女王さまにはな






Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞






∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮







仕事や学校がなければ、実は、ほかに朝起きる理由なんてとくにねえんだよなァという人が(おそらく)大勢いるに違いない。
いや、もしかしたら大半の人がそうなのかもしれない。
この歌の冒頭の一節がそのことをすばらしく見事に歌っている。




Oh, I could hide 'neath the wings
Of the bluebird as she sings.
The six o'clock alarm would never ring.
But it rings and I rise,
Wipe the sleep out of my eyes.
My shavin' razor's cold and it stings.


あゝ、隠れていられたらなあ
さえずる青い鳥の翼の下に
だったら6時の目覚まし時計だって
絶対に鳴ることはないんだけれども
でも、そいつは鳴ってしまい
ぼくは起きる
両目の眠けを拭きとって
髭剃り用の剃刀の刃がヒヤっとして、ピリッとする




「現実」という物語のまた次の節のはじまりである。
たとえ、それが(きのうのポール・マッカートニーの歌のように)ジャスト・アナザー・デイであったとしても。



いや、そんなことはない、おれには仕事や学校がなくっても、何としてでも、朝起きてやらなきゃならないこと(やりたいこと、やってること)があるんだ、という人だって、もちろん、たくさんいるのだろう。
そういう人は夢を現実として(つまり実現して、あるいは日々実現しつつ)生活している人たちだろう。
その力強さが世界を引っ張り、また後押しする。


そして、もちろん、世の中には(積極的かつ肯定的な意味で)(すなわちポジティヴに)仕事や勉強があるからこそ、わたしはきょうもまた朝起きるんだという人たちもたいそうたくさんいらっしゃるに違いない。
その確信や信頼が世界を日々作り出していく。


そして(もちろん)べつに仕事なんて(実は)どうでもいいんだけどもさァ、とにかく食ってかなくっちゃならないんだから、朝起きないわけにいかないじゃんという人たちがいるわけだ。事情はそれぞれあるにせよ、だいたいが家庭や家族ということになるだろう。この女との暮らしをつづけていくため(もしくは)この男との暮らしを守っていくため(とか、それと同様に)子供(たち)のためというわけだ。(「〜のために」というのは、同時にそれは「〜のゆえに」と言い換えることもできるわけだが、それについてはあまり深く考えてみたことはまだない。とにかく・・・・)
その責任感と必要性が世界を支えている。(逆に言えば、世界にとってなくてはならない人たちだ)
いずれにせよ、
理由は、たいてい後からついてくる(・・・・・ことが多いようです、人間の場合)。




Oh, and our good times start and end
Without dollar one to spend.
But how much, baby, do we really need?

あゝ、そして
ぼくらの楽しい時間ははじまって
そして終わる
使うお金がなくなってだ
だけど、ベイビー
ぼくらは本当にいくらぐらい必要なのだろう?



この歌の主人公であり、歌い手(=語り手)は、ここで現実(のこれからのこと、結婚?)を考えているのは明らかだ。そして、ちょっと(その現実に)悄然としてしまわざるをえず、それこそしょげ返っている。
しかし、この歌のもうひとりの登場人物のジーンさんというお嬢さんは、そんなことなど夢にも思わず、まだまだ眠たそう・・・・。




Cheer up, Sleepy Jean.
Oh, what can it mean.
To a daydream believer

元気に行こうぜ、眠そなジー
あゝ、こんなこと言っても意味ないか
真昼間から夢みたいなことを思ってる人にはな




そして、世の中には、あれをしたい、これをしたい、あれができたらいい、これをしようかと思ってるとか、そんなことを言ったり、考えたりしてる(だけの)人たちが無数にいるのも事実だろう。
それがデイドリーム・ビリーバー。
朝起きて、そのまままた夢の中へ、(願わくば)(いつまでも)覚めることなく・・・・・*3


そして、そいつらはカモである、やつらのフトコロこそがターゲットという人たちがマーケットを作り上げるこの世界のいま。

すべてを情報として作って売れ! それが仕事だ! という人たちがいる。
娯楽も実益も知識も技術も意識も経験もペットも食品も物品も、すべてを情報として作って、売れ。
できることなら、中毒性のある情報にするのが望ましい。
中毒性のある情報とは、それは「物語」のことである。ただ、その場合の中毒性とは「次はどうなるのか」というかたちの連続性であって必ずしもそれは反復というかたちの継続性ではない。


仕事や学校がなければ、実は、ほかに朝起きる理由なんてとくにありゃしないよなァという人たちが(たぶん)大勢いるに違いない。

*1:キングストン・トリオにいたジョン・スチュワートと同一人物。これはグループ脱退直後の作品で、当時、彼は(ママズ&パパズのジョン・フィリップや「花のサンフランシスコ」のスコット・マッケンジーとグループを組むプランがあったほか)まだ有名になる以前のジョン・デンバー(チャド・ミッチェル・トリオを辞めたばかり)と短期間ながらもデュオ・チームを組んでいた。

*2:「ホームカミング・クイーン」とは「ミス学園祭」、いわゆる「ミス・キャンパス」のようなもの

*3:実は、ただ実際に「それ」をはじめてみるだけで、「それ」は朝起きる理由になるのだ。ならなければ、それはただの嘘っぱち、自分を騙す嘘っぱちのデイドリーム白昼夢。ドリームはドリアルにならないとね。夢dream現実reality王国realmドリアルdreal取引deal