Her Town Too






Words & Music by James Taylor, John David Souther and Waddy Wachtel.
(1981年発表)




(原題直訳 「彼女の町でもあったんだ」)





Performed by James Taylor and J.D.Souhter.

From James Taylor album, "Dad Loves His Work".*1
名作アルバム度 ☆☆☆

「ダディーズ・スマイル」 (ジェームズ・テイラー


歌詞は、次のURLから
http://www.oldielyrics.com/lyrics/james_taylor/her_town_too.html



名曲度 ☆☆☆





邦題 「憶い出の町」 (ジェームズ・テイラー、J・D・サウザー









She's been afraid to go out.
このところずっと外に出るのが恐い彼女
She's afraid of the knock on her door.
ドアのノックの音を恐れてる
There's always a shade of a doubt.
いつもずっと疑いの影はあったんだ
She can never be sure.
とうとう
自分ではっきりさせることができなかった
Who comes to call?
電話なんかしてくるのって誰なの?
Maybe the friend of a friend of a friend,
きっと、お友達のお友達のお友達ぐらい
Anyone at all.
全然、誰だっていいような人
Anything but nothing again.
また
何でもでもないようないろんなことよね




It used to be her town, it used to be her town, too.
ここは彼女の町だった、ここは彼女の町でもあった
It used to be her town, it used to be her town, too.
ここは彼女の町だった、ここは彼女の町でもあった




Seems like even her old girlfriends might be talking her down.
どうも彼女の古い女友達でさえ
彼女を傷つけるようなことを言っているらしい
She's got her name on the grapevine
Running up and down the telephone line.
あちこちに電話して
彼女の名前を出して噂を振りまいているのだ
Talking about someone said, someone said something about,
ある人の話なんだけどと言い
ある人が言ってたのはこういうことだけどって
Something else someone might have said about her.
誰かが言ったかもしれない彼女にまつわる他のいろんなことだとか
She always figured that they were her friends
彼女は、いつもみんなのことは自分の友達だと考えていたのに
But maybe they can live without her.
ところが、その人たちは
たぶん、彼女なしでも生きていけるのだ




It used to be her town, it used to be her town, too.
ここは彼女の町だった、ここは彼女の町でもあった
It used to be her town, it used to be her town, too.
ここは彼女の町だった、ここは彼女の町でもあった




Well, people got used to seeing them both together.
そう、人々には
いつもふたりが一緒のところを見るのはあたりまえだったもの
But now he's gone and life goes on,
でも、いま彼は出て行き、人生はつづいていく
Nothing lasts forever, oh no.
何事もいつまでもつづくものなんてありゃしない
おゝ、そうなのさ
She gets the house and the garden,
彼女は家を手に入れ、庭もある
He gets the boys in the band.
彼にはバンドの仲間ができた
Some of them his friends,
その何人かは彼の友達
Some of them her friends,
中には彼女の友達もいる
Some of them understand.
その何人かは
(ふたりのことを)わかっている
Lord knows that this is just a small town city,
ここがごく小さな町にすぎないことは
神様がよくご存知のこと
Yes, and everyone can see you fall.
そう、そして誰もがみんな
きみ崩れ落ちてしまったことを知っている
It's got nothing to do with pity,
同情とかでは全然なくって
I just wanted to give you a call.
ぼくはちょっときみに電話をしてみたかったんだ*2




It used to be your town, it used to be my town, too.
ここはきみの町だった、ここはぼくの町でもあった
You never know till it all falls down,
すべてが崩れ落ちてしまうまで
人がけっしてわからないこと
Somebody loves you, somebody loves you.
きみのことが好きな人がいる
誰かきみのことを愛している人がいる
Darling, somebody still loves you.
ねえ、きみ、まだいまでも
きみのことが好きな人がいるんだよ
I can still remember her when it used to be her town, too.
ぼくはいまでも思い出すことができる
ここが彼女の町でもあった頃のことを
It used to be your town, it used to be my town, too...
ここはきみの町だった、ここはぼくの町でもあった・・・・






Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞






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きのう、きょうと、ちょっと(最近の)流れから外れて「共同体」の歌になってきているようなところがありますが、それはさておくとして・・・・・


彼女が外出したくない気持ちは誰にも心当たりはあるだろうし、すぐに察しがつくだろう。
わかる、その気持ち、ってなものだ。もっと長い目で時間を引いて考えてさえも、似たような思いはいつまでもこだまするもののようだ。
そう言うわたくしにも、できればちょっと近寄るのは避けたいような、そんな町や通りや店や施設なんかが都内にいくつかある。ごくごく個人的な史跡というか遺跡というか*3、あゝ、もちろん東京の外にも。
だって、なあ・・・・思い出したくないことはあるものなあ。*4
近くをクルマで通ったりすると、ふと目線がとらえたその方向にアタマの一部(うしろ髪数本ほど)が引きずられ、クルマの中でそのとき話していた話題から意識が剥がれるように(副音声とサブ画面ができて)キオク通りの入口にふ「一方通行出口」の標識が目に入るのだ・・・・。
It used to be our town.


うふっ、夜だけ(一足お先に)秋ですなあ。


光降れ
キオク通りの街角に



しかし、実際はどんどん変わっていくのが大都会の時の流れ。




ついでにゴシップを少しばかり、ジェームズ・テイラーカーリー・サイモンとの離婚、J・D・サウザー、リンダ・ロンシュタッドと離別、

*1:「父ちゃんはお仕事が好き」というタイトルのアルバムだが、このジャケット写真のこの格好は溶接工か何かだろう。

*2:最初のスタンザの「Who comes to call?」(電話なんかしてくるのって誰なの?)に対応している。

*3:こんなふうに街の風景にはいろんな人のいろんな思いが込められている。生きてる人や死んでしまった人たちのものも含めて、都市が単なる物理空間ではない、ある種の香り、風味とでもいったものだろうか。

*4:過去の困る点は、過去そのものの事実や心情よりも、過去の自分の視線、眼差しまでが(現在という視座から)(まるごと)見えてしまうということだ。