One Of My Turns

Words & Music by Roger Waters.
(1979年発表)



(原題直訳 「ぼくの曲がり角のひとつ」)




From The Pink Floyd album, "The Wall".

名作アルバム度 ☆☆☆

ザ・ウォール」 (ピンク・フロイド


歌詞は、次のURLから
http://www.pink-floyd-lyrics.com/html/one-of-my-turns-wall-lyrics.html





名曲度 ☆☆



邦題 「ワン・オブ・マイ・ターンズ」 (ピンク・フロイド*1








(・・・電話の発振音が余韻のようにつづいている)



(ドアを閉める音)


"Oh my God! What a fabulous room! Are all these your guitars?
「ワァーッ、すっごーい! なんてステキなお部屋なの! これ全部あなたのギター?



[Film in background: "I'm sorry sir, I didn't mean to startle you!]
(TVなのだろう、バックに流れる映画だかドラマの中のセリフ)
「すみませんでした。べつにあなたを驚かそうとしたわけじゃなかったんです!」



"This place is bigger than our apartment!
「ここって、あたしんとこのアパート丸ごとよりも大っきいワ」



[Film: "Let me know when you're entering a room"
(映画の中のセリフ)
「部屋に入るときは、ちゃんとわたしにわかるようにしてくれんとな」
"Yes sir!"
「はい、かしこまりました」



"erm, Can I get a drink of water?
「あのう、水を一杯、飲みたいんだけどォ」


[Film: "I was wondering about ..."]
(映画の中のセリフ)「どうしようかと思っていたのですが・・・・・」



"You want some, huh?"
「ねえ、あなたも飲まない?」



[Film: "Yes"]

(映画の中のセリフ)「ええ」


(少し離れたとこから、いかにもなエコーのきいた声で)
"Oh wow, look at this tub? Do you wanna take baaaath?"
「ワオッ、すごいわ、このお風呂、見たァ? ねえ、お風呂、入らない?」



[Film: "I'll have to find out from Mrs. Bancroft what time she wants to meet us, for her main ..."]
(映画の中のセリフ)
「バンクロフト夫人にうかがって何時に先方がこっちと会いたいのか訊いておかないとな、先方の主要な・・・・」



"What are watching?"
「何、見てるの?」



[Film: "If you'll just let me know as soon as you can ... Mrs Bancroft"
"Mrs Bancroft ..."]

(映画の中のセリフ)
「なるべく早くお知らせくださいますと・・・バンクロフト様」
「バンクロフト夫人・・・・」


"Hello?"
「ねーえ?」



[Film: "I don't understand ..."]
(映画の中のセリフ)
「わたしにはわかりかねますが・・・」



"Are you feeling okay?..."
「どうしたの、大丈夫・・・・・?」





(以下、気だるく歌がはじまっても、バックのTVの音声はまだしばらくの間、聞こえている)






Day after day, love turns grey
日ごとに、愛はどんよりとした灰色になっていく
Like the skin of a dying man.
まるで死に逝く人の皮膚のように
Night after night, we pretend its all right
夜ごと、ぼくらは平静をよそおう
But I have grown older and
しかし、ぼくは年をとっていき、そして
You have grown colder and
きみは冷たくなり、そして
Nothing is very much fun any more.
もはや、何ひとつとして
そんなに楽しいことはなくなってしまった
And I can feel one of my turns coming on.
そして、ぼくは感じる
ぼくの曲がり角のひとつが近づいてきているのを
I feel cold as a razor blade,
ぼくは感じるんだ
剃刀の刃のような冷たさを
Tight as a tourniquet,
止血帯のようなきつさを
Dry as a funeral drum.
葬礼の太鼓のような乾きを



(以下、一転してまるでべつの曲のようなロックで *2




Run to the bedroom,
寝室に駆け込んで
In the suitcase on the left
左側のスーツケースの中に
You'll find my favorite axe.
きみはぼくのお気に入りの名器があるのを見つけるだろう
Don't look so frightened
そんなに驚いた顔をするんじゃない
This is just a passing phase,
これはただ一時的なものなんだ
One of my bad days.
ぼくのひどい時期のひとつってことさ
Would you like to watch T.V.?
テレビでも見ようか?
Or get between the sheets?
それともベッドに行くかい?
Or contemplate the silent freeway?
じゃなきゃ、沈黙のフリーウェーをひたすら黙考していくかい?
Would you like something to eat?
何か食べないか?
Would you like to learn to fly?
空の飛び方でも習うかい?
Would'ya?
どうよ?
Would you like to see me try?
ぼくがやってみるのを見てみるかい?




(前後して何かが割れる音)




Would you like to call the cops?
オマワリどもを呼んでみるか?
Do you think it's time I stopped?
もうぼくがやってないと思ってるのかい?
Why are you running away?
どうしてきみは逃げていくんだ?





Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞






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主人公の暮らしに転機が訪れようとしている、その予感だろうか。
倦怠や頽廃が自らを支えきれなくなるように随所にひび割れのようにして危機が表面化してくるのだ。

*1:シングルとしてピンクフロイド最大のヒットとなった「Another Brick In The Wall (Part 2) 」のB面になっていたのがこの曲だそうだ。

*2:ほとんどThe Whoのロック・オペラのパロディーのように聴こえてしまう。