The Seeker

Words & Music by Pete Townshend.
(1970年発表)



(原題直訳 「求道者」)



Performed by The Who.

You can listen to The Who compilation, "The Ultimate Collection".
名作アルバム度 ☆☆☆☆☆

(フー)


歌詞は、次のURLから
http://www.oldielyrics.com/lyrics/the_who/the_seeker.html





名曲度 ☆☆☆




邦題 「ザ・シーカー」 (ザ・フー








I've looked under chairs
おれは椅子の下も見たよ
I've looked under tables
テーブルの下も見た
I've tried to find the key
鍵を見つけようとしてきてるんだ
To fifty million fables
5000万もの寓話のな*1




They call me The Seeker
みんなはおれのことを「探求者」と呼ぶ
I've been searching low and high
おれは低いところも高いところも探りを入れてきた
I won't get to get what I'm after
おれは
自分が追いかけているものを
手に入れることはないだろう
Till the day I die
おれが死ぬその日になってもな




I asked Bobby Dylan
おれはボブ・ディランに訊いてみた
I asked The Beatles
おれはビートルズに訊いてみた
I asked Timothy Leary
おれはティモシー・リアリーに訊いてみた
But he couldn't help me either
でも、あの人もまたおれの力にはなれなかった




They call me The Seeker
みんなはおれのことを「探求者」と呼ぶ
I've been searching low and high
おれは低いところも高いところも探ってきた
I won't get to get what I'm after
おれが追いかけているものを
自分は手に入れることはないだろう
Till the day I die
おれが死ぬその日までな




People tend to hate me
人々はおれのことを忌み嫌いがちだ
'Cause I never smile
なにしろ
おれは絶対に笑顔を見せないからな
As I ransack their homes
おれがやつらの住まいを
やさがしすると
They want to shake my hand
あいつら、おれと握手をしたがるんだ




Focusing on nowhere
どこに焦点をさだめるわけでもなく
Investigating miles
何マイルも探してまわる
I'm a seeker
おれは探求者
I'm a really desperate man
おれって本当に絶望的な人間だぜ




I won't get to get what I'm after
自分が探しているものを
おれが手に入れることはないだろうよ
Till the day I die
おれがおっ死んじまうその日になってもだ




I learned how to raise my voice in anger
おれは憤怒の声を上げるそのやり方を覚えたぜ
Yeah, but look at my face, ain't this a smile?
そうさ、だけど、おれのこのツラを見てくれよ
こいつは笑顔ってやつじゃないのかい?
I'm happy when life's good
暮らしむきがいいときは、おれはハッピー
And when it's bad I cry
んで、悪いときは、おれは泣く
I've got values but I don't know how or why
おれには値打ちがあるけど
どういうものかも、どうしてなのかもわからない




I'm looking for me
おれはおれを探してるんだ
You're looking for you
おまえらもおまえらを探してる
We're looking in at each other
おれたちはお互いを覗き込んで
And we don't know what to do
ほんで、おれたち
どうしたらいいのかわからずにいるってわけなのさ




They call me The Seeker
あいつら、おれのことを「探求者」って呼んでくれる
I've been searching low and high
おれは低いところも高いところも探ってきた
I won't get to get what I'm after
自分が追いかけているものを
このおれが手に入れることはないだろう
Till the day I die
おれがくたばるその日になってもな






Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞





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世界史的にビートルズと同じぐらい人気のある*2あの大昔の偉い人の有名なお言葉に「人はパンのみで生きるにあらず」というのがあるが、ロックが大いなる原動力となった前世紀中葉(すなわち1960年代末期)に目指され、夢見られた「革命」もまた空腹からのみ希求されたものではない。と言うよりも、むしろ、「パン」以外の(いわば、なくてもすむ)(「かすみ」のような高邁な非食物に類する)(余剰的な)(それゆえにこそ「人間」的な)ものから発想され、(帰納的に)帰結して幻=想された「革命」だった。
(この「革=命」は、(このわたくしめによると)人類の使命を革め(ようとする)る、そんな「革命」だった。という意味では「人がパンのみで生きる」わけではないとするジーザス・クライスト・スーパースターの教えにしたがう(実に)キリスト教的な革命であったと言えるだろう。うん、きょうは冴えてるゾ! *3 そして、この革命にあたる英語「revolution」(自動詞で言えば「revolt」(=回る、逆方向へ))が「逆らう」「反逆する」という意味ながら根本において「回転」を意味するものであれば、このページで(http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050511 以来)invisible なテーマになってきている「時の輪」(あるいは「時間という輪」)を(無理矢理、主体的に、動詞として)「廻す」ことをするのが「革命」なのだ。(ということになる。)*4と並んで積極的に(生真面目に)LSDを摂取し、自らの研究に役立てた数少ない学者のひとりで、LSDを礼賛するなどしたこともあってハヴァード大学を追放され、全米で講演やらワークショップやら著作活動をつづけ(いわば)サイケデリックの(一種の)教祖としてマスメディアから揶揄的に扱われることも多く、ついにはFBIに指名手配され、地球を股に駆けた逃亡生活の末、逮捕、投獄までされている。1970年代末期以降に入って刊行された主著の多くは「人類の意識の進化」をテーマにした論考からなる(知られざる名著というべき)著作ばかりだ。いま、わたしの部屋にあるのは今世紀に入って(タイトルのみを新たにした)「Info-Psycology」という本だけだが*5、そのブッ飛んだ高度I飛行には目からウロコの連続で、ついには目ン玉が飛び出し、金ン玉界隈充血の極みっつうほど、ほどにしといたほうがいいスン芸ご本でしゅ。そういえば、「Intelligence is the ultimate aphrodisiac」(知性 and/or 情報こそ催淫のきわみ)という「オタク」的、あるいは「萌え」的状況を先取りしたような名言を発している*6。(だって、ようするにあいつら「情報」や「知識」に発情してるだけなんだっつうふーに(おいらには)見えるもんねえ。だから、生身の女の子にも直に燃え上がらずに(ひたすら)「萌え〜」という名詞状態のみで「萌える」という自動詞にすらなれないんだもんね)。




ところで、この歌の中のトリッキーな仕掛けをひとつ、




People tend to hate me
'Cause I never smile
As I ransack their homes
They want to shake my hand


人々はおれのことを忌み嫌いがちだ
なにしろ、おれは絶対に笑顔を見せないからな
おれがやつらの住まいをやさがしすると
あいつら、おれと握手をしたがるんだ




このスタンザだけ、なぜか歌の語り手は(ガサ入れをする)麻薬捜査官になってしまっている。*7
こういうところが。いかにもピート・タウンジェンドらしいクレバーかつスマートな(褒めているわけではない)(ひじょうにあざとくいけすかない)手法というもので、ストーンしたり、あるいはトリップしたりーのの酩酊状態でこの曲を聴いてる人間は、このくだりで突如として不安に襲われ現実に引き戻されてバッドになる(!)というピートの作品ならではの小憎らしい異化的な仕掛けをセットしている。ということを(まあ)ついでまでに。


てなことを言ってたら、しまった! 朝になってしまった、、、、だ。どうしよう?!

*1:当時のイギリスのおよその人口の数だけの物語ということになる(すまぬ未確認、たぶん、そうだろうというおれの読み)、で、この歌の主人公は、それを解く鍵を探しているのだと歌っている。

*2:と言って全米の奥地の敬虔な人々の怒りを買ったのは故ジョン・レノンさんであるけれども

*3:アー、♪こんな夜に発射できないなんて・・・!©清=志郎、発情警報発令中! 処女非処女を問わず無交接懐胎にご用心あれ>淑女もアバズレちゃんたちも、全世界のマリアへ。うへーい、歌が書けるぜい、このネタで。

*4:だとすると・・・ロック史に燦然と輝くビートルズの古典的名作アルバム「Revolver」は、(「回転式拳銃」などではなく)「回転するもの」revolve-rという意味での「変革するもの」と解釈できるものだったろう。そして、そのことが実際に間違いでなく、まさしく正しいことであるのは、ロック史(におけるビートルズのこの作品=アルバム)が(それ自ら)証明してみせているとおりである。わたしからすれば、「Revolver」というアルバムこそ、「ペッパー刑事」じゃなかったッ!>もとい、(歴史的名作の誉れ高い)「ペッパー軍曹」Sergent Pepper's The Lonely Hearts Club Band (=「ペッパー軍曹率いる寂しい心の楽団」)以上に革命的な作品だった。) I asked Bobby Dylan I asked The Beatles I asked Timothy Leary But he couldn't help me either おれはボブ・ディランに訊いてみた おれはビートルズに訊いてみた おれはティモシー・リアリーに訊いてみた だけど、あの人もまたおれの力にはなれなかった ・・・ロックは、こんなふうにクソ真面目に(心の空白を集中させて)(ムキになって)聴かれていた。(ちょうど若い子たちが心の空白を煙草の煙でうめようとするように)ビートルズボブ・ディランもフーもストーンズも・・・・(そんなふうに聞かれていた。当時のビデオやDVDの映像をチェックしてごらん、踊ってるのは全体の0,01%ぐらいのすぐに視認できるぐらいの人数で大多数は(もしかしたら演奏がまずいんじゃないのってぐらいに深刻な顔して(まるでクラシックのコンサートみたいにして)耳をアンテナのようにそば立てて聴き入っている)。 そして、ティモシー・リアリーというのは、(あるいは、日本では「レアリー」と表記されることが多いのかもしれないが)ハーヴァード大学の心理学の教授で、(のちに「ラムダス」を名乗ることになる)リチャード・アルパート((このラムダスらの「ビー・ヒア・ナウ」Be Here Now (邦訳・平河出版)はステキな本です

*5:かつては「Exo-Psycology」(地球外心理学?)というタイトルで刊行されていたものだ。

*6:で、この名言は「Intelligent Agent」というトンデモ本もどきの著作におけるもの。本のキャッチコピーでもあったらしい。

*7:「seeker」、つまり、捜索する人だw