Come To Milton Keynes

Words & Music by Paul Weller.
(1985年発表)




(原題直訳 「ミルトンキーンズに来てみろよ」)



From The Style Council album, "Our Favourite Shop"
名作アルバム度 ☆☆☆

「アワ・フェイヴァリット・ショップ」 (スタイル・カウンシル




歌詞は、次のURLから
http://server1.lyricsondemand.com/s/stylecouncillyrics/cometomiltonkeyneslyrics.html


名曲度 ☆


邦題 「カム・トゥ・ミルトン・キーンズ」 (スタイル・カウンシル







May I walk you home tonight ?
今夜はきみを送っていってもいいかい?
On this fine and lovely night tonight
こんな気持ちのいい愉しい晩だもの
We'll walk past the luscious houses,
あのケバい建物のまえを通っていこう
Through rolling lawns and lovely flowers
贅沢な芝生やきれいな花の間を抜けていこう
Our nice new town where the curtains are drawn
どの家にもカーテンがかかった
ぼくらのステキなニュータウン
Where hope is started and dreams can be borne.
希望がはじまり、夢が生まれる
Let us share our insanity
ぼくらの狂気を分かち合おう
Go mad together in Community
地域みんなで狂ってしまおう
Boys on the corner looking for their supper
夜の食い物を探す街角の少年たち
Boys round the green looking for some slaughter
緑地にたむろする少年たちは何か殺戮を求めている
We used to chase dreams now we chase the dragon
かつて、ぼくらは夢を追いかけていたものだけど
いまじゃ怪物を追いかけている *1
Mine is the semi with the Union Jack on.
ぼくの家は
ユニオン・ジャックがついたセミデタッチド・ハウス*2だよ
In our paradise lost we'll be finding our sanity
ぼくらのこの失楽園
ぼくらはぼくらの正気を見い出していくのだろう
In this paradise found we'll be losing our way
この見い出された楽園で
ぼくらはぼくらの生き方を見失っていくのだろう
For a brave new day.
力強い新しい時代と引き換えに




May I slash my wrists tonight ?
今夜、ぼく、
手首を切ってもいいだろうか?
On this fine Conservative night tonight
この晴れ晴れとした保守党めいた晩にだよ
I was looking for a job so I came to town
ぼくは職を探してたんだ
だからこの町にやって来た
I easily adopt when the chips are down
ヤバくなったらヤバくなったで
ぼくは気楽にやってくさ
I read the ad about the private schemes
民営化計画案についての広告は読んだぜ
I liked the idea but now I'm not so Keyne.
いい考えだと思うけど、
でも、いまはそんなにキーンに入ってないな*3




Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞





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とにかくマーガレット・サッチャー構造改革に獰猛に反対しつづけたワーキングクラスのおしゃれなポップ・グループ(自称)、スタイル・カウンシルの曲。

ぼくは(いわゆる)酒鬼薔薇くんの事件のときにすぐにこの曲を思い浮かべたものだった。


ミルトンキーンズは、ロンドンの北北西80kmにある新興都市。
綿密な都市計画によって建設されたイギリスにおけるニュータウンの代名詞のような街。

ぼくはこの街をロンドンからリヴァプールへ行く汽車の窓から見たことがある。僅か1,2分の停車だったが、夜だったので水銀灯に照らされた駅周辺の光景がどことなく未来都市という印象を心に残すことになった。

この街は1960年代にイングランド南東部の活性化のために計画され、その場所の選定も、ロンドン、バーミンガムノッティンガム、オックスフォード、ケンブリッジからほぼ等距離にある地点ということで決定され、小さな村はあったものの、ほとんど何もないところにいきなり出現すべく建設され、1967年に一応の完成を見た人工都市だ。
旧来の都市計画では、街は通常、蜘蛛の巣状に作られるが、ミルトン・キーンズはほぼ1km間隔の格子状の都市で100個の都市空間がそれぞれ独自のカラーと役割を持って作られ、いわゆるポストモダーンな建築物も多く、それらがイギリスの伝統的な諸都市とは異なる奇抜な街の景観の基調となっているようだ。また、通りの名前なども新興の計画都市らしい(間抜けな)(恥ずかしい)名前がついたものも少なくないようだ*4


まあ、百聞は一見に何とか・・ということで(ぐーぐるがぞーセレクション)
http://images.google.co.jp/images?q=milton%20keynes&hl=ja&lr=&c2coff=1&sa=N&tab=wi


繁華街のヴァーチャル・ツアー
ttp://www.askmk.com/midsummer/virtualtour/index.html


市のオフィシャル・ページの航空写真地図
ttp://www.mkweb.co.uk/mkmap/home.asp?Y_Coord=238865&X_Coord=484845&Xpt=0&Ypt=0&Scale=3&bgimage=3&icons=no&osrefs=no&panonclick=no



東大阪市というところが、どういうところかまったく知りませんが、
この歌とシンクロするような忌むべきことが起きてしまったようです。

http://www.asahi.com/national/update/0421/OSK200504210056.html?t


Boys round the green looking for some slaughter

緑地にたむろする少年たちは何か殺戮を求めている

*1:ヘロインの吸引、俗にいう "炙り" の意味もあります。

*2:イギリス特有の住宅様式で、早い話が、一戸建ての住宅用建物だが、その一戸建てが中央から左右対照に半分づつ仕切られていて、それぞれべつの入居者が入るようにできている。そして一戸建てなので当然、庭も裏庭もガレージのスペースなんかもあったりする。参照 http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/20050414/。写真は、http://www.japanhomes.co.uk/images/gg/82longland.jpg

*3:原詞に忠実に「気に入ってない」(not so keen)と街の名前の「Milton Keynes」をかけてみました。まあ、「そんなに興味がないな」が適訳なのでしょうけども

*4:例えば、「真夏大通り」とか・・・・