Revolution


Words & Music by John Lennon and Paul MaCartney.
(1968年発表)



(原題直訳 「革命」)



Performed by The Beatles.

You can listen to The Beatles compilations such as "Past Masters, Vol.2

「パスト・マスターズ(2)」 (ビートルズ

Also you can listen to the slow accoustic version on The Beatles album,"The Beatles".
名作アルバム度 ☆☆☆☆☆

ザ・ビートルズ」 (ビートルズ


歌詞は、次のURLから
http://www.geocities.com/SunsetStrip/Limo/3518/revolu.htm



名曲度 ☆☆☆



邦題 「レボルーション」 (ビートルズ







You say You want a revolution.
きみたち、革命がやりたいって言うんだな
Well, you know we all want to change the world.
だったら、わかってるだろう
おれたちだって世界を変えたがってるってことは
You tell me that it's the evolution.
それが進歩だって言うんだな
Well, you know we all want to change the world.
だったら、わかってるだろ
おれたちだって世の中を変えたいんだぜ。
But when you talk about destruction,
だけど、破壊ってことを持ち出すんだったら、
Don't you know that you can count me out.
わかってるよな
おれたちのことはあてにしないでくれってことをな。




Don't you know it's going to be alright.
うまくいくさ、わかるだろ
Don't you know it's going to be alright.
うなくいくんだって、わかるだろ
Alright, alright.
だいじょうぶ、だいじょうぶ




You say you got a real solution.
きみたちには真の解決策があるって言うんだな
Well, you know we'd all love to see the plan.
なら、わかるだろ
おれたちみんな、そのプランとやらを拝見したいものだ
You ask me for a contribution,
おれのとこに来て
貢献してくれって頼まれてもなあ
Well, you know we're doing what we can.
そりゃ、わかってんだろ
おれたちだって、できることはやってるんだぜ
But if you want money for people with minds that hate,
だけど、憎しみの心を持った連中のために金を出せって言うんだったら
All I can tell you is, brother, you have to wait.
おれがきみらに言えるのは
おい、兄弟、おまえらは待つしかないよってことだけだな




Don't you know it's going to be alright.
うまくいくさ、わかるだろ
Don't you know it's going to be alright.
うなくいくことになるって、わかんないのかい
Alright, alright.
だいじょうぶ、だいじょうぶ




You say you want to change a constitution.
きみたちは体制を変えたいって言うんだろ
Well, you know we all want to change your head.
なら、わかるだろ、おれたちとしては
アンタらのそのオツムのほうを変えてやりたいんだ
You tell me it's the institution
制度のせいだって、このおれに言おうってんだな
Well, you know you better free your mind instead.
なら、わかれよ、
自分らの考え方を自由にしてみたほうがいいんじゃないのか
But if you go carrying pictures of Chairman Mao,
だけど、毛主席の写真なんか持ち歩くんだったら
You ain't going to make it with anyone anyhow.
相手が誰だって、どうやたってうまくはいきゃあしないぜ




Don't you know it's going to be alright.
うまくいくんだってことが、わからないのかい
Don't you know it's going to be alright.
うなくいくんだって、わかんないのかい
Alright, alright.
だいじょうぶ、だいじょうぶ






Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞





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きのうのローリングストーンズの「ストリート・ファイティング・マン」とほぼ前後して発表されたビートルズ・ナンバー。
いずれも当時の世界的な若者の叛乱に対するステートメント(=態度表明=声明)として受け取れる「ロックの1968年」を物語る貴重なレコード(=記録)と言えるだろう。
どちらもシングルのB面*1として発表されたというのも、よく似ているが、(おそらく当人たちの意識としては)(それらが自分たちのメイン・イヴェントではないというつもりがあったのだろう)ビートルズのこの歌から想像できるのは、いろんな方面から(運動やキャンペーンに対する)資金提供や協力やメッセージの要請を受けていたのだろうということだ。ストーンズのメッセージがあくまでも「ロンドン」という自分の居場所に根差した「ロック・バンド」と「ロック」というものを核とした(状況への発言として)(臆病なのか慎重なのか)(全編にわたって)虚構化された「作品」としての返答(つまりアーチストとしての返答)になっているのに対し、ビートルズの(というか、ぶっちゃけジョン・レノンの)メッセージは(頭のいいミック・ジャガーのそれと比べて)無防備なほどストレートであからさまだ。あまりにも市民的(=ブルジョワ的)、常識的にすぎて、ダサくって、もう石でも放り投げてあげたくなるほどよん(笑い)。


つまり、ビートルズは(当時の状況に対して)(ことこの曲に関しては)(アーチストとしてよりも)まず「有名人」として返答していると言ってよいだろう。*2そして、有名人としての彼ら(ビートルズ)は、ストーンズはもちろん他のロック・ミュージシャンに比べると全然かっこよくなかったということだ。ロックらしい気取りも衒いもひねりもない、ロックンロールは(バレエと同じで?)「背伸び」の芸術(ツッパリも含めて)なんだから、そんな等身大で余裕こいて工夫のない楽な韻で歌を書くなよなッとか思った。そーか、うん、この歌の世界的な不評の原因が(いま、ようやく)わかったぞ。


しかし、ロックはこの時期以後、より等身大で個人的でレイドバックした(くつろいだ)ものとなっていく方向へと展開し、ビッグ・グループの解散やグループ・メンバーのソロ・アルバムの発表が相次ぎ、やがて時代はシンガー=ソングライターやソロ・アーチストの全盛時代となっていく。その意味では、ビートルズはやはり凄かった。レノンの反戦や人権擁護の抗議活動やユニヴァーサルなLOVE、ポールのスコットランドの山地の農場に隠遁しての愛妻リンダとのカントリー・マイホーム主義、ジョージのオリエンタル・スピリチャリズムにもとずく洞察と内省、リンゴのハリウッド(!)、とそれぞれにその後のロック・ミュージックの方向を示して空中分解しているものね。

*1:ストーンズはシングル「悪魔を憐れむ歌 b/w ストリート・ファイティング・マン」を6月に発表、12月にアルバム「ベガーズ・バンケット」に収録して発表。ビートルズはシングル「ヘイ・ジュード b/w レヴォルーション」を8月に発表、11月発売のダブル・アルバム(通称)「ホワイト・アルバム」に「レヴォルーション」のスローでアコースティックなヴァージョンを収録している。

*2:実際、ビートルズは、世界的に有数な有名人だったわけだから、それはそれで彼らの誠実なスタンスではあるのだが・・・・。ビートルズと世の中の状況との関係については、彼ら自身が監督・出演・制作などすべてをやった映画「マジカル・ミステリー・ツアー」の一場面に奇妙な扮装をした4人の魔法使いが望遠鏡で下界(?)を覗くというシーンがあって、それがたいへん象徴的なものに思われるが、実際に図式的にはそんなかっこうだったのだろう。下界を覗いて、次のシングルやアルバムを発表したり、インタビューに応えたり・・・等々、次々と「魔法」を投じる彼ら自身が状況の強力な一角を形成していたのだし・・・・。だからこそ、きょうのこの「レヴォルーション」のメッセージはあまりにも真っ当すぎてつまんない。そこらの大人と同じじゃん! てな内容ですよね、こんなのは(苦笑)。誰でも言えるだろーがよ。