I'm The Pied Piper (Instrumental)

Words & Music by Brian Wilson and Carl Wilson.
(1973年発表)








(原題直訳 「ぼくはまだらの笛吹き男(器楽曲)」)  *1











歌詞は、次のURLから、
http://www.oldielyrics.com/lyrics/beach_boys/im_the_pied_piper_1.html







From The Beach Boys special EP, "Mount Vernon And Fairway (A Fairly Tale)",
which is with their album, "Holland".

名作アルバム度 ☆☆



アルバム「オランダ」(ビーチボーイズ)より










名曲度 ☆









邦題「魔法の笛吹き(インストゥルメンタル)」 (ビーチボーイズ












(the narrator)
(語り手)



As soon as he turned it on
彼がラジオをつけるとすぐに
The wind outside of his room
部屋の外の風が
Stirred up for a few seconds
2、3秒ほど強まりました




(kind of sound effects)
(効果音風のノイズ)




He thought to himself
彼は心の中で思いました
"I'll climb out my window
And go sit out there with my radio"
「窓を乗り越えて外に出て、
そこらでラジオと一緒にすわっているとしよう」




Out the window he went
彼は窓から外に出ると
Sitting against a small stump
小さな切り株に面したとこに腰を下ろしました
Behind some flowerbeds
花壇の裏手のところでした
The light from his bedroom window he could still see
寝室の窓の明かりがまだ見えていました
The music of Bach was playing
バッハの音楽が流れていました
After a while it began to sound distant
しばらくすると、その音が遠のいていきはじめました
As the young prince gazed at this radio on his knee
年若い王子が膝の上に載せたそのラジオに目をやっていると
The music was floating away from his hearing
音楽がフワフワ漂って彼の耳の届かないところへと遠去かっていくのでした
What could be happening
何ということが起きているのでしょう
He took it off of his knee
彼は膝の上からラジオを手にとると
And put the radio to his ear
それを耳元に当ててみました
Nothing happened
何も起こりませんでした
Then the transistor left his hands
そのとき彼の手からそのトランジスタ・ラジオが離れていきました
And was floating in the mid-air
そして、宙に浮かんでいったのです
Two feet off the ground
地上から2フィートほどの高さでした




As the prince laughed
王子が笑ってしまうと
It suddenly turned around
突如、それがクルリと振り向きました
And it was light green phosphourous in color
すると、それは目映い緑色をした燐の発光体となっていました




(sound of synthesizer)
シンセサイザーによる効果音風の音)




Dancing back and forth
踊るようにまえに行ったり、うしろに行ったり、
The magic transistor
その不思議なトラジスター・ラジオは
Started moving down his path
小径を進みはじめました
He could hear the sound out
Like nothing he had ever heard before
これまでに耳にしたことのないような音が彼の耳に聞こえました




(sounds of music) *2
(音楽の音が聞こえる)




The trees were getting closer together
木々が揃ってどんどん近くなってきました
And flowers glowed with tinges of magic light
そしてお花たちも不思議な光をおびて輝いていました
As he followed thinking to himself
彼はあとを追いながら、ひとり胸の中で思いました
"What's going on?"
「何が起こってってるっていうんだ?」




The transistor lifted slowly
トランジスタラジオがゆっくりと浮かび上がりました
Up to the top of a little tree
小さな木のてっぺんまで上ると
And sat there
そこにとまりました
While it slowly became louder
その間、ゆっくりと音量が高まって、
To where the prince could hear it clearly
王子にもハッキリとした音で聞こえてくるようになりました




Fireflies shot across the path in front of the prince
小径では王子の目のまえで蛍たちが飛び交っています
He turned around and couldn't see the light from his window
振り向いてみると、彼の部屋の明かりは見えなくなっていました
There he was watching all alone all by himself
彼はそこにたったひとり自分だけで見つめていたのです
He got a hunch to get back to his room
自分の部屋に帰ったほうがいいぞという予感が彼にしました
And he turned and ran right back
そして、向きを変えると、一目散に彼は走って帰って行くのでした




(sounds of footsteps running)
(効果音、走る王子の足音)












Translated into Japanese tonight by komasafarina.訳詞 122510

*1:有名な「ハメルンの笛吹き男」(ロバート・ブラウニング・作)の元となたドイツなどに広く伝わる「笛吹き男」伝説の主で、まだら模様のドッ派手なファッションとその笛で子供たちにしか聴こえない(!)魅惑的な音楽(彼を裏切った社会に対しては抵抗の音楽! さらにそれは社会の側からすれば(共同体に大きな災禍をもたらす)ネズミどもにこそふさわしい音楽w!)を奏で、街や村などの地域=共同体(=社会)から子供たちを連れ去ってしまうという、そのあたりがロックンローラーやロック・ミュージシャンのメタファーとしてロック・ジャーナリズムやロック評論においてひとつの修辞(ルビ=レトリック)としてよく使われるものだ。また、きょうのこの歌では(その種の妖精にはお馴染みの色である)「緑色」をキーとして(英語圏の)「ピーター・パン」(ジェームズ・バリ・作)(や、さらにはシャーウッドの森の精(?)としての「ロビン・フッド」伝説)にまで連なるものとなっている。

*2:どことなくビーチボーイズのヒット曲「アミューズメント・パークスUSA」を思わせる楽しげなサウンドだ。